2023年仕様のプロトタイプタイヤを装着してサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)を周回するカルロス・サインツ(フェラーリ)、2022年10月21日F1アメリカGP FP2
Courtesy Of Ferrari S.p.A.

フェラーリ2023年型F1マシン、既に「1秒以上」高速化か…規定変更で0.5秒ダウン予想にも関わらず

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レギュレーション変更の影響で1周あたりコンマ5秒のタイムロスが予想される中、コードネーム「675」の名で開発が行われているスクーデリア・フェラーリの2023年型F1マシンは既に1秒ものゲインを達成しているという。

ポーパシングとバウンシングの問題低減に向けて、2023年のF1マシンはフロアエッジ高が15mm引き上げられるなど、昨季の規定改革と比べれば些細ながらも技術レギュレーションに変更が加えられた。

レッドブル・レーシングの2022年型F1マシン「RB18」のサイドポッドとフロア、リアサスペンション、2022年2月23日カタロニア・サーキットにてCourtesy Of Red Bull Content Pool

レッドブル・レーシングの2022年型F1マシン「RB18」のサイドポッドとフロア、リアサスペンション、2022年2月23日カタロニア・サーキットにて

これについて空力の鬼才の異名を持つレッドブルの最高技術責任者(CTO)を務めるエイドリアン・ニューウェイは「些細に聞こえるが、実際にはかなり大きな空力的変化をもたらす」として、過小評価するのは危険だと指摘した。

一つの目安としては1周あたりコンマ5秒のダウンが予想されている。

The Raceによると、国際自動車連盟(FIA)のシングルシーター・ディレクターに就任したニコラス・トンバジスは「15~20ポイントのダウンフォースが失われる。これはおそらく約0.5秒かそれに近いタイムに相当すると思う」と語った。

2022年に導入された新型グランドエフェクトカーが発生させるダウンフォースの7割近くはグランドエフェクトによるものだと考えられており、フロアが果たす役割は従来以上に大きく、僅かな変化が大きな違いに繋がり得る。

2022年型F1マシンのフロア下部に設置された2本のベンチュリートンネルcopyright FORMULA 1

2022年型F1マシンのフロア下部に設置された2本のベンチュリートンネル

無論シーズンを経る毎に全てのマシンが開発によってロスを補っていく事が予想されるが、伊「FORMUL1A.UNO」によると、マラネロでのシミュレーター作業で示されている数値は「極めてポジティブ」で、関係者の話によれば「675」は既に昨季型「F1-75」より1周あたり「1秒以上」速いスピードを記録しているという。

異様な高速化の要因の一つは30馬力とも噂されるパワーユニットの馬力向上と推測されるが、シーズン開始時に約0.7秒ものロスを余儀なくされたとも囁かれるポーパシングの大幅低減や、新たなピレリタイヤの導入によりアンダーステア傾向の改善が予想される事もフェラーリにとって追い風となっているのかもしれない。

フェラーリの新車は方向性そのままに、F1-75の正常進化バーションとなる事が予想される。昨年のフェラーリはフロントリミテッドのコースでフロントタイヤの摩耗が酷かった。新タイヤの導入でフロントグリップが改善されれば摩耗も少なくなる事が期待される。

「675」のコード名で開発が進められている2023年の跳ね馬は2月14日(火)のバレンタインデーにワールドプレミアされる。同じ日にはイモラ・サーキットでフィルミングデーを使用したシェイクダウンが予定される。