フェラーリのフレデリック・バスール代表、2024年9月22日F1シンガポールGP
Courtesy Of Ferrari S.p.A.

レースは命懸け「言葉遣いは最優先事項でないはず」とF1チーム代表ら、”罵り言葉自制”に否定的

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国際自動車連盟(FIA)のモハメド・ベン・スレイエム会長が、レース中の罵り言葉を自制するようF1ドライバーに求めたことについて、フェラーリのフレデリック・バスール代表とウィリアムズのジェームズ・ヴァウルズ代表は共に否定的な立場に立った。

F1シンガポールGPの週末に先立ってベン・スレイエムは、F1中継で流れる罵り言葉の制限に意欲を示すとともに、ドライバーにも自身の発言に配慮する責任があると強調した。

これは、統括団体が自律した一個人でもあるドライバーの発言・行動にどれだけ介入すべきか、介入すべきでないかという点、また、そもそも問題となり得る発言を放送しないことで対処できる問題であるといった点を含め、物議を醸した。

送水バルブの蓋の不備により、カルロス・サインツが不運のクラッシュに見舞われたことを受け、昨年のラスベガスGPの会見の場で罵り言葉を使ったとして警告を受けたバスールは、「私がこの件について語るに最も適任かどうかは分からない」と前置きしつつも、「少しやり過ぎだと思う」と語った。

「レース中の言葉遣いについては(会見などのレース以外の場での言葉遣いとは)区別する必要があると思う」

「例えばサッカーなど、他のスポーツでは選手にマイクがつけられていないという点で、F1は唯一無二のスポーツだと思う」

「ドライバーたちが、時速350キロでクルマをドライブしているのだということは理解しなければならない。そんな彼らにとって、言葉遣いが最も優先すべき事柄とは思えない」

ヴァウルズは「フレッドの言う通りだ」と同意し、「時に、他の誰かに命を脅かされたと感じるような実際のレース中においては、結局のところ、誰でも感情的な反応を示すだろう」と語った。

「2つの側面があると思う。まず、これは世界的なスポーツであり、自制しなければならない場面があるという点だ。例えば、クールダウンラップやピットレーンでの不適切な言葉遣いは、間違いなく避けることができるものだ」

「ただ同時に我々は、世界で最も優れたアスリートたちが、剣闘士のように命を懸けて争っているということを念頭に置かなければならない。感情的な反応が起こるのは当然だろう」

「こうした平静な場で私が幾ら、色々なことを言ったとしても、(レース中の)彼らの体にはアドレナリンが分泌されているわけで、それを変えるのはかなり難しい」

「白熱している最中のドライバー達に対して我々は多くを求め過ぎているように思う」

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