F1シンガポールGP:タイヤ戦略考と天気、スターティンググリッド
日本時間9月22日(日)21時にスタートを迎える2024年シーズンのF1第18戦シンガポールGPのスターティング・グリッドが発表された。予選結果からの変動、および予想されるタイヤ戦略、気になる天気を見ていこう。
スターティンググリッド
最前列に並ぶのは、タイトル争いを繰り広げるランキングトップの2人だ。ランド・ノリス(マクラーレン)はスプリントを含め、未だポールポジションスタートで1周目にその順位を守り切ったことがない。8度目の正直なるか?
マックス・フェルスタッペン(レッドブル)にとっては、7戦連続で勝利から遠ざかっている現状を打破する最高のチャンスになるかもしれない。
4列目8番グリッドに着く角田裕毅(RB)のチームメイト、ダニエル・リカルドは、16番グリッドからの大逆転に向け、シンガポール伝統の波乱のレースを期待している。
マリーナベイ市街地コースでのレースはこれまで、100%の確率でセーフティーカー(SC)が導入されており、直近6レースに関して言えば、1レース平均2回弱のSCが導入されている。
Pos | Driver | Team | Qualifying |
---|---|---|---|
1 | L.ノリス | マクラーレン | 1(-) |
2 | M.フェルスタッペン | レッドブル | 2(-) |
3 | L.ハミルトン | メルセデス | 3(-) |
4 | G.ラッセル | メルセデス | 4(-) |
5 | O.ピアストリ | マクラーレン | 5(-) |
6 | N.ヒュルケンベルグ | ハース | 6(-) |
7 | F.アロンソ | アストンマーチン | 7(-) |
8 | 角田裕毅 | RB ホンダRBPT | 8(-) |
9 | C.ルクレール | フェラーリ | 9(-) |
10 | C.サインツ | フェラーリ | 10(-) |
11 | A.アルボン | ウィリアムズ | 11(-) |
12 | F.コラピント | ウィリアムズ | 12(-) |
13 | S.ペレス | レッドブル | 13(-) |
14 | K.マグヌッセン | ハース | 14(-) |
15 | E.オコン | アルピーヌ | 15(-) |
16 | D.リカルド | RB ホンダRBPT | 16(-) |
17 | L.ストロール | アストンマーチン | 17(-) |
18 | P.ガスリー | アルピーヌ | 18(-) |
19 | V.ボッタス | ザウバー | 19(-) |
20 | 周冠宇 | ザウバー | 20(-) |
レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで完全生配信・生中継される。
想定されるタイヤ戦略
オーバーテイクが困難なシンガポールではトラックポジションが重視される。1回のピットストップで失うタイムが28秒と長い(ピットレーン制限速度が60km/hと遅い)ことも、ここでのレースが伝統的に1ストッパーとなる所以だ。
ピレリのモータースポーツ部門を率いるマリオ・イゾラは「1ストップを選択するのが必須と言える。理論上、最初の分析では、ミディアム、ハードと繋ぐ戦略が最速で、ピットストップのタイミングは21~27周目の間だ」と説明した。
ミディアム、ハードの1ストッパーは昨年の主流ストラテジーで、変則的な戦略としては、シャルル・ルクレール(フェラーリ)が採ったソフト、ハードの1ストッパーがあった。スタートダッシュを目指すこの戦略についてイゾラは、本大会でも有効だと指摘する。
「ソフトタイヤは最初のスティントに適したオプションだ。この場合、14~19周目という早い段階でのピットストップが必要となる」
「また、中団~前方グリッドからスタートするドライバーは、最初のスティントをできるだけ長く取るために、ハードタイヤでのスタートを検討することも可能だ。この場合の理想的なピットストップのタイミングは37~43周目となる」
気になる天気は…
現地気象台によると、来週1週間は雨が降り続く見込みであるものの、日曜のシンガポールは終日、晴れ所により曇りの予報となっており、ドライレースが期待できそうだ。