バーレーン・インターナショナル・サーキットを周回するフェラーリF1-75とメルセデスW13、2022年3月10日F1バーレーンテスト
Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

F1バーレーンテスト《2日目》午前速報:相次ぐ赤旗、5台がトラブルに見舞われ走行ロス

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来週末のシーズン開幕に向けたF1バーレーンテストの2日目午前のセッションが4時間に渡って行われ、初登場のピンク版アルピーヌA522をドライブするエステバン・オコンがC4タイヤでタイムシートのトップに立った。

旧フォース・インディアさながらのピンクマシンを駆ったオコンは、昨日の総合2番手を超える1分34秒276をマーク。C3を履いたシャルル・ルクレール(フェラーリ)とC2装着のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を抑えた。

2022年F1バーレーンテスト午前速報
Pos Driver Team Time Gap Laps
1 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:34.276 59
2 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:34.366 + 0.090 54
3 マックス・フェルスタッペン レッドブル 1:35.874 + 1.598 45
4 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 1:36.020 + 1.744 46
5 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:36.354 + 2.078 29
6 角田裕毅 アルファタウリ 1:36.802 + 2.526 44
7 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 1:36.987 + 2.711 25
8 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 1:37.846 + 3.570 23
9 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:38.585 + 4.309 67
10 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 1:39.845 + 5.569 12

アルファタウリの角田裕毅は6番手。44周とまずまずの距離を走り込んだ。最多周回はメルセデス。ジョージ・ラッセルは1人で67周を重ねた。

とは言え、誰もが順調にプログラムを消化したわけではない。5台が走行時間を失うトラブルに見舞われ、その内の3台がチェッカーを待たずにセッションを終えた。

”軽微な原因”で炎上したウィリアムズ

開始90分間を過ぎたところで、ニコラス・ラティフィ駆るウィリアムズFW44のリアブレーキから炎が上がるトラブルが発生。コントロールを失いコース上で停止した。セッションは30分近くの赤旗中断を強いられた。

初期調査を経てチームは、火災そのものは「かなり劇的」だったとしながらも「原因となった問題は極めて軽微」な可能性が高いと説明した。また「映像から想像されるほど深刻ではない」ものの、リア側に火災による損傷があるため、午後のセッションを含めて残りのテストの走行計画を見直す方針を示した。

ラティフィは走行僅か12周に留まり、10番手タイムで午前を終えた。

ベッテルは機転の停車

ウィリアムズに続いて今度はアストンマーチンAMR22を駆るセバスチャン・ベッテルが停車。機転を利かせたか、国際コースではなくアウタートラック側でクルマを停めたため赤旗が振られる事はなかったが、トラブルに見舞われたブリティッシュグリーンのマシンはガレージへと運ばれていった。

詳細は明かされていないが問題は軽微なものであったようで、チームは30分を経てベッテルを再びコースに送り出した。

だがその直後の残り15分を切ったところで再びレッドフラッグが振られた。実戦を見越したテストのための赤旗であったようだが、その最中にアルファロメオC42を駆るバルテリ・ボッタスが停車。本物の赤旗が振られ、セッションはそのまま終了を迎えた。

ボッタスは僅か25周。ベッテルは30分を失いながらも46周とまずまずのマイレージを稼ぎ、C3タイヤでフェルスタッペンに0.146秒と迫る4番手につけた。

依然厳しいハース

ハースVF-22もエキゾーストに問題を抱え、ミック・シューマッハは早々にセッションを切り上げた。4時間で走行できたのは23周に過ぎなかった。

チーム代表のギュンター・シュタイナーは「良い感じだが、まだ十分に走り込めていないのがもどかしい。ちょっとだけグレムリン(問題)があるんだ。それを解決していかなければならない。全てが新しくなった事で、新たな疑問がたくさん出てきた」と語った。

貨物機遅延への特別配慮として、ハースは今日の公式セッション終了後に1時間、最終3日目の朝に1時間、そして夜に2時間の計4時間の走行を行う許可を得た。

コロナ陰性も不調続くリカルド

マクラーレンは予定されていたプログラムを変更し、昨日に続いてランド・ノリスがMCL36のステアリングを握る事となった。

ダニエル・リカルドは初日の朝から体調不良に見舞われている。チームによると回復の兆しが認められるものの経過観察を続ける。

なおこの間に何度か新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査を受けているが、いずれも陰性が確認されている。

チームは昨日苦しんだブレーキトラブルを解決すべく新しいパーツを持ちこんでいるようだが、依然として問題に苦悩しているようだ。MCL36はバルセロナテストで高い信頼性を発揮したが、午前計測したのは29ラップに留まった。

1時間のランチブレイクを挟み、午後のセッションは日本時間25時まで4時間に渡って行われる。