フォース・インディアの副チーム代表を務めていたボブ・ファーンリー
Courtesy Of Force India

元フォースインディアF1副代表、ボブ・ファーンリーが70歳で死去

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副チーム代表という肩書ながら、事実上のトップとして2010年代にフォース・インディアF1チーム(現アストンマーチン)を率いたボブ・ファーンリーことロバート・ファーンリー(Robert George Fernley)が70歳で亡くなった。

1953年1月7日にイギリスで生まれた。F1やCan-Am、インディカー・シリーズでチーム運営に携わり、近年は国際自動車連盟(FIA)でシングルシーター委員会の委員長を務めた。また、英ボルトン大学と提携して若手エンジニアを支援する財団を設立した。

フォース・インディアのセルジオ・ペレス、ボブ・ファンリー副代表、エステバン・オコンCourtesy Of Force India

フォース・インディアのセルジオ・ペレス、ボブ・ファンリー副代表、エステバン・オコン

2008年にビジェイ・マルヤがスパイカーを買収してフォース・インディアを設立すると、副チーム代表としてマルヤに代わってプロジェクトの全面に立った。豊富な資金に恵まれたわけではなかったものの、時折表彰台を獲得するなどチームを中堅の雄に育て上げた。

2018年にローレンス・ストロール率いるコンソーシアムに買収されるとチームを去り、同年にマクラーレンのインディカー500プロジェクトの責任者に就任。フェルナンド・アロンソと共に2019年の第103回大会に挑むも、予選落ちを喫して離脱した。

マクラーレンのインディカー・プロジェクトの責任者を務めていたボブ・ファンリーCourtesy Of Mclaren

マクラーレンのインディカー・プロジェクトの責任者を務めていたボブ・ファンリー

2020年末にステファノ・ドメニカリに代わってFIAシングルシーター委員会の委員長に就任。2022年に同職を退き、ジャンカルロ・ミナルディが後を引き継いだ。

F1の最高経営責任者(CEO)を務めるドメニカリは声明の中で「ボブ・ファーンリーが亡くなったという知らせを聞き悲しく思う。F1にとって重要な存在だった。彼のF1に対する愛と情熱は永遠に生き続けるだろう。彼の家族と友人たちに思いを寄せたい」と述べた。

また、2017~18年にフォース・インディアのレギュラー・ドライバーを務めたエステバン・オコンは「悲しい事にボブ・ファーンリーが亡くなった。彼は偉大な人物でありリーダーだった。フォース・インディア時代に彼と共に仕事をし、学ぶことができて光栄だった。彼の家族と友人にお悔やみを申し上げたい」とのコメントを寄せた。