男女均等チーム「フォーミュラ・イコール」が2026年F1参戦に向け始動
男女半数ずつで構成される新チームが2026年に向けてF1への参戦を計画している事が明らかになった。「フォーミュラ・イコール」と名付けられたそのチームは、BARの元F1チーム代表であるクレイグ・ポロックが指揮を執る。
本プロジェクトの目的についてポロックはCNNとのインタビューで、女性が様々な役割でF1に参加できる道筋を作ることにあるとして、「既存のF1チームで男女比50%にするのは非常に困難だ。だがこれは新チームには当てはまらない」と述べた。
50/50の比率はエンジニアリング部門や経営陣を含むチーム全体に適用される予定だという。ただしドライバーに関しては例外だろう。
ポロックは、ドライバーにも同じ比率を適用できれば「素晴らしい」との考えを示したが、現時点では女性レーサーの中にF1参戦に必要なスーパーライセンスポイントを満たす者はいない。
国際自動車連盟(FIA)は今年2月、F1への参戦を希望するチームの募集を開始した。早ければ2025年、新たに2つのF1チームが誕生する可能性があり、審査を経て今年6月30日までに決定が下される。
エントリーしたチーム名は公表されていないが、フォーミュラ・イコールの他に、アンドレッティ・キャデラック、ジュニアカテゴリで活躍するハイテック、新規設立のパンテーラ・チーム・アジアの名が取り沙汰されている。
審査の判断基準は向こう5年間の詳細な事業計画や財務基盤、技術的能力およびリソースと公表されているが、その中の一つには「持続可能性、EDI(平等、多様性、包摂)、社会的利益の考慮」が含まれている。
ポロックのプロジェクトを後押しするのは、2021年にカレンダー入りを果たし、最近ではF1の買収報道が話題となったサウジアラビアと見られている。ポロックは「湾岸地域の国」と話し合っている事を認め、チームの本拠を中東に置く考えを示した。
ポロックは1997年、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ、レイナードと組んでティレルを買収。BARのF1チーム代表に就任したが、2002年にデビッド・リチャーズに取って代わられチームを去った。
その後はPKレーシング(後のKVレーシング)を設立してチャンプカーに参戦するも、僅か1年で離脱。2011年にはV6ハイブリッド・ターボ・エンジンの供給を目指してP.U.R.E.を設立するも、資金調達を含む様々な理由により解散した。
1999年から2008年にかけてはジャック・ビルヌーブのマネージメント業務を担当した。