母国入賞のRB「角田裕毅は絶好調」次戦モナコにも期待の一方、若干の”悔しさ”と”失望”も
第7戦エミリア・ロマーニャGPでの母国入賞を経てRBのローラン・メキーズ代表は、角田裕毅は「絶好調」であり、またダニエル・リカルドには優勝の経験があるとして、次戦モナコGPに向けてこの勢いを繋げていきたいと意気込んだ。
RBは第3戦オーストラリアGP以降、中国を除いてポイントを獲得し続けており、チームの本拠近くにあるイモラ・サーキットで行われた19日(日)のレースでは、角田裕毅が10位フィニッシュを果たして貴重な1ポイントを持ち帰った。
接戦のミッドフィールドにおいて、頭一つ抜けた競争力と一貫性がある事を改めて証明した格好だが、悔やまれる要素があったのも事実だ。
角田裕毅とリカルドは共にローンチで遅れを取り、オープニングラップで各々、2つポジションを失った。角田裕毅はレース後、スタートでポジションを落とさなければ最良の選択を採り、もっと上位でフィニッシュできた可能性があると指摘した。
当然にチーム代表を務めるローラン・メキーズも、この点に同意する。
「ここイモラで再びミッドフィールドのトップに立つ事ができたのは、ファエンツァ、ビスター、そしてホンダの誰もが懸命に取り組んでくれたおかげだと感謝している」とメキーズはレースを振り返った。
「ユーキとダニエルがもう少し良いスタートを切れれば、もっと良いシナリオになった可能性があるだけに、少しガッカリしている部分はあるが、それでも1ポイントを獲得できたわけで、今週末にはたくさんのポジティブな点があった」
「マイアミで導入したアップグレードが確実に効果を発揮していることは予選のパフォーマンスから明らかだ。これにより我々はコンストラクター選手権6位を争い続ける事ができる」
メキーズはまた、ファエンツァに位置するRBのファクトリーからイモラ・サーキットまでの距離が15kmである点に触れ、「このイベントは我々にとって特別なものだった」とも語った。
「Visa Cash App RBのバナーの下で走る最初のホームレースだった。嬉しいことにファクトリーから多くの従業員が集まり、VCARBグランドスタンドはまるで”ブルー・アーミー”のようだった。できるだけ多くの人にVIPパスを回してパドックに入ってもらったんだ」
テクニカル・ディレクターのジョディ・エジントンも「ユーキが1ポイントを持ち帰ってくれたのは良かったが、レース終盤のペースが更なる上位フィニッシュを予感させるものであっただけに、若干のフラストレーションも感じている」と述べ、悔しさを感じていると明かした。
「ただ、クルマと最近のアップデートが上手く機能しているのはポジティブな材料だ。新しいパーツを準備してくれたファクトリーの皆の努力が実を結び、スタンドで共に祝えて良かった」
印象的な母国レースも束の間、1週間後にはモンテカルロ市街地コースで行われる伝統の一戦、モナコGPが控える。
「この勢いを以て今度は、モナコというユニークなチャレンジに繋げていきたい」とメキーズは意気込む。
「ダニエルは過去にモナコで優勝を含む4回の表彰台を獲得しており、ユーキも絶好調だ。チームとしてまた力強いパフォーマンスを発揮していきたい」
2024年F1第7戦エミリア・ロマーニャGP決勝レースでは、ポールポジションからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が0.725秒という僅かの差でランド・ノリス(マクラーレン)を振り切り今季5勝目を上げた。
モンテカルロ市街地コースを舞台とする次戦モナコGPは5月24日のフリー走行1で幕を開ける。