セルジオ・ペレスを抑えて走るレッドブル・ホンダのアレックス・アルボン、2020年F1エミリア・ロマーニャGP決勝レースにて
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ホンダF1、2台失う失意の結果「クビアトの4位入賞が唯一の救い」と田辺TD…フェルスタッペンとガスリーのトラブル原因を説明

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ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは「大変フラストレーションの溜まる結果」と述べ、2台がリタイヤを喫したF1第13戦エミリア・ロマーニャGP決勝レースを振り返った。

2列目独占を含む全4台がトップ10スタートという好布陣で挑んだホンダF1パワーユニット勢であったが、マックス・フェルスタッペンは2位を目前にした51周目のターン5で不可解なクラッシュを喫し、セーフティーカー(SC)の原因を作った。

また、2008年以来の予選最高位4番グリッドをアルファタウリにもたらしたピエール・ガスリーは、メカニカルトラブルによって序盤にヘルメットを脱いだ。

更に、アレックス・アルボンは残り6周という最終盤にスピンを喫して5番手から最下位に転落。唯一の救いは、イモラ擁するイタリアでキャリアの大部分を積み重ねてきたダニール・クビアトが、殊勲の4位入賞を果たした事のみであった。

順位 ドライバー タイム
4 ダニール・クビアト 63 +15.141s 12
15 アレックス・アルボン 63 +57.284s 0
NC マックス・フェルスタッペン 50 DNF 0
NC ピエール・ガスリー 8 DNF 0

期待された結果を残せずにイモラを後にする事となった田辺TDは「クビアトの4位入賞が唯一ポジティブだった」として、心機一転、イスタンブールで開催される2週間後のトルコGPでの巻き返しを誓うと共に、フェルスタッペンはタイヤ、ガスリーはラジエーター故障によってリタイヤを余儀なくされたと説明した。

Honda:F1エミリア・ロマーニャGP決勝

田辺 豊治ホンダF1現場責任者

今日のレースは、全体として我々にとって大変フラストレーションの溜まる結果となりました。スクーデリア・アルファタウリ・ホンダのクビアト選手が、レース終盤にセーフティカーで得たチャンスを逃さず、力強い走りでホームレースでの4位入賞を果たしてくれた事が唯一ポジティブな結果です。

昨日の予選まで両チームともに速さを見せられていただけに、2位を走行していたレッドブル・レーシングのフェルスタッペン選手と、4番グリッドからスタートしたアルファタウリのガスリー選手がリタイアによりレースを終えたことは非常に残念に思っています。フェルスタッペン選手についてはタイヤのトラブル、ガスリー選手についてはラジエターの破損がリタイアの原因です。

最後に、今シーズンのコンストラクターズ・タイトルを獲得したメルセデスに祝福の言葉を贈りたいと思います。本当に強いチームですが、我々も彼らに追いつき、追い越すためにこれからもプッシュを続けます。気持ちを入れ替えて、次戦の舞台であるイスタンブールに向かいたいと思います。


11月1日(日)にイモラ・サーキットで行われた2020年F1第13戦エミリア・ロマーニャ・グランプリでは、2番グリッドからスタートしたルイス・ハミルトンが通算93勝目を上げた。2位にバルテリ・ボッタスが続き、メルセデスが7年連続となるコンストラクタータイトルを制した。3位表彰台にはダニエル・リカルド(ルノー)が滑り込んだ。

ハミルトンのドライバーズタイトル7冠目が懸かるイスタンブールでの次戦トルコGPは、2週間後の11月13日~15日に開催される。

F1エミリア・ロマーニャGP特集