沈黙を破るデ・フリース、悲痛のアルファタウリF1解雇を経て
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電撃解雇から8日を経てニック・デ・フリースが遂に沈黙を破り、F1シートを失ったことに対する落胆と悲痛、夢の実現のチャンスを与えてくれたレッドブル及びアルファタウリへの感謝の気持ちを語った。
ピエール・ガスリーの後任として今年、F1フル参戦デビューを果たしたFIA-F2及びフォーミュラEチャンピオンには高い期待が寄せられていたが、開幕10戦ではチームメイトの角田裕毅に匹敵する走りを見せることができず、イギリスGPを経てダニエル・リカルドにシートを奪われた。
F1ハンガリーGPを週末に控えた7月19日(水)、28歳のオランダ人ドライバーはカート時代の自身の写真に「少しばかり綴ってみたい。最近の出来事を経て僕はソーシャルメディアと距離を置く事にした。今後もそうしていくつもりだ」とのメッセージを添えた。
「夢を生きるチャンスを与えてくれたレッドブルとスクーデリア・アルファタウリに感謝したい。もちろん、長い間夢見ていたF1のチャンスが早々に終わってしまったことは辛いけど、人生は目的地ではなく旅路であり、時には自分の望む場所にたどり着くために困難な道を歩まなきゃならないこともある」
「自分の生活が恵まれたものである事に感謝すると共に、歩んできた道のりと僕の家族を誇りに思う。これも一つの経験だ。兎に角、前に進む。次の人生を楽しみにしている」
「気遣う励ましのメッセージを送ってくれた全ての人に感謝したい。皆のサポートを感じる事ができたし、心が温かくなった」
時期は不明だがおそらくは解任発表後の事だろう。デ・フリースはフランスのリゾート地サン・ジャン・カップ・フェラに滞在していたようだ。マックス・フェルスタッペン(レッドブル)やランド・ノリス(マクラーレン)と思しき人物と共に笑顔を浮かべる写真が今週、公開されている。
デ・フリーズはまた、自身のものとする虚偽の発言を引用した一部報道を否定した。
アルファタウリ解任直後、デ・フリースが2025年にマックス・フェルスタッペンのチームメイトとなる事を約束されていたと主張し、物議を醸した2021年のタイトル争いに触れてレッドブルがルイス・ハミルトンの8度目のチャンピオンを奪ったと非難した等とする報道があった。
「先週、僕が発言したとする幾つかの興味深い記事を見た。僕は如何なるメディアとも話をしていない事をハッキリさせておきたい」とデ・フリースは主張した。
「当面は自分の時間を楽しむつもりだ。みんなに素晴らしい夏が訪れますように」
一連の報道に対してデ・フリースのマネジメントは法的措置を取る可能性を仄めかしている。