方を抱き合うセバスチャン・ベッテルとルイス・ハミルトン、2019年F1メキシコGP表彰台セレモニーにてcopyright Pirelli & C. S.p.A.

ダイムラー会長、セバスチャン・ベッテルのメルセデス移籍話に終止符

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セバスチャン・ベッテルのメルセデスF1への移籍話に事実上の終止符が打たれた。ダイムラーのオラ・ケレニウス会長は、メルセデスAMGの現行ラインナップを2021年シーズン以降も維持したいとの考えを明らかにした。

4度の世界王者ではなく、シャルル・ルクレールを中心としたチーム作りに舵を切る決断を下したフェラーリは、ロックダウンの最中に突如ベッテルの放出を発表した。当初は契約交渉が暗礁に乗り上げたのではと見られていたが、ベッテルは契約更新のオファー自体がなかったと明かした。

キャリア続投の意志を表明するベッテルにとって、マーケットに有望な空きシートは見当たらないものの、ルノーやアストンマーチンといった名前に混ざりV6ハイブリッド時代の絶対王者の名も取り沙汰されている。ルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスの契約はいずれも今季末で満了を迎える。

こうした状況の中、7月5日に行われた2020年シーズンの開幕戦 F1オーストリアGPの決勝レースを前にSkyのインタビューに応えたオラ・ケレニウス会長は、6度のF1ワールドチャンピオンであるルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスのコンビ続投への希望を口にした。

オラ・ケレニウス会長は、ハミルトンかボッタスのいずれかが契約更新を拒否した場合に限り、ベッテルが再び選択肢の一つとなると説明したが、ハミルトンが今シーズン末を以て現役を引退しない限り、このシナリオが現実になる可能性は低いと見るべきだろう。

2021年シーズンは技術規約が安定的であるだけでなく、マシン開発の一部が制限されるため、現在の勢力図がひっくり返るといった大きな変化は起こり得ない。メルセデス「W11」は先週末のレッドブル・リンクで異次元のパフォーマンスを発揮しており、来季のシルバーアローもまた、チャンピオン候補足る速さを備えるものと考えられる。

メルセデス移籍の可能性がないとすれば、ベッテルにとっての選択肢は優勝争いが期待できないミッドフィルダーへの移籍かサバティカル、もしくはリタイヤに限られてくる。

オーストリアGPの決勝レース後に、マックス・フェルスタッペン、ピエール・ガスリー、そしてレッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー代表と共にServusTVに出演したベッテルは自身の将来について「まだ決断はしていない。自分だけでどうにかなる問題じゃないしね。自分に合った環境を見つけることが重要だ。過去5年間(フェラーリ移籍後)に渡って楽しんできたけど、同時に多くのエネルギーを費やした」と語った。

なおオラ・ケレニウス会長は、コンコルド協定の締結が間近に迫っていることを仄めかし、メルセデスが2025年までF1に残留する可能性が高まっている事を示唆した。