メルセデス、アップグレードで悪夢の”エンジンキラー”復活か…懸念するハミルトン
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昨年別れを告げたはずの悪夢がF1第13戦ベルギーGPで再びメルセデスを襲った。その原因についてチーム代表を務めるトト・ウォルフは、W14に施されたフロアのアップグレードを疑っている。
スパでの44周のレースでメルセデスは、ルイス・ハミルトンが3番グリッドからの4位フィニッシュを飾り、今季全戦入賞の記録を維持してサマーブレイクに入った。ジョージ・ラッセルは1周目のターン1で発生したオスカー・ピアストリ(マクラーレン)とカルロス・サインツ(フェラーリ)の接触のあおりを受け後退するも、6位にまで巻き返した。
決して悪いパフォーマンスではなかったように思うが、それでも車体に大きなトラブルを抱えていた。スパでのW14には、英国ブラックリーのエンジニア達が昨年、頭を抱え続けたバウンシング(あるいはポーパシング)が発生していた。
レースを振り返ったハミルトンは「週末を通して酷いバウンシングに見舞われた。去年の僕らが抱えていたようなバウンシングがね」と説明し、「心配だ」と付け加えた。
2022年型「W13」に発生したバウンシングはあまりに極端で、ウォルフによればエンジンを壊しかねない程の酷さだった。
再発した原因についてハミルトンは「分からない」と答えたが、ウォルフはアップグレードされたフロアが原因の可能性があると説明する。
「バウンシングの原因はフロアかもしれない。データ分析で明らかになるだろうが、もしかすると微調整が必要になるかもしれない」
「データを見てドライバーと話したが、今日と昨日の主な阻害要因はバウンシングだった」
「クルマは文字通りすべてのストレートでバウンシングしていたし、ルイスの方はブランシモン(ターン17)でさえアクセルを戻さなければならなかった。通常であれば楽に全開でいけるというのにだ」
「ストレートでバウンシングが起きるとタイヤとブレーキがオーバーヒートするという悪循環が生じる」
「せっかくの休日に裏付けのための調査をしなきゃならないのは苛立たしい」
メルセデスはスパに新しいダクトを備えたサイドポッドと改良型のエンジンカバー、リアウイングに加えて、最新スペックのフロアを持ち込んでいた。