サインツ、ペレス残留発表を経て浮上の「F1契約締結」報道を批判
2025年に向けて契約書にサインしたとの報道についてカルロス・サインツ(フェラーリ)は「笑ってしまう」と一蹴し、不正確であると批判。現時点では如何なるチームとも合意に至っていないと主張した。
F1第9戦カナダGPを週末に控えてレッドブルがセルジオ・ペレスとの2年の契約延長を発表した事で、今シーズン末限りでフェラーリを去る3度のグランプリウィナーは2025年に向けての選択肢の一つを失った。
しかしながら蘭RacingNews365によるとサインツはモントリオールで、トロロッソ時代に望んだレッドブル・レーシングへの移籍が叶わないことを「個人的な会話」を通して「しばらく前から知っていた」と説明した。
現時点で正式に発表されている事は何もないが、サインツが契約書にサインしたと、6日(木)にスペインのモータースポーツ非専門メディアが報じ、移籍先については不明ながらもウィリアムズの可能性が高いとして「それほど悪い選択肢ではない」と指摘した。
これについてサインツは「僕が言えるのは、何も決まっていないということだけだ。スペインのメディアかはどうかは分からないけど、僕がサインしたという報道を目にした。そういうものを見ると笑ってしまう」と一蹴した。
「3ヶ月前にはメルセデスとの契約にサインした、レッドブルと契約したという報道があったのを覚えているけど、明らかにそういった事は起こり得ない」
「今度は面白いことにウィリアムズだ。一部のメディア報道が罰せられずに済んでいるのが笑える。裏付けやそういったものもなしに、人々がそういう事をしても罰せられないというのは僕にとって懸念事項だ」
ペレスの新契約を受けメルセデスがスタンスを変えない限り、サインツは未知数だらけのザウバー(アウディ)か、中長期的視点で復権に取り組む既知のウィリアムズのいずれかを決断する事になるものと考えられる。
過去に様々なカテゴリーで成功を収めてきた一方、F1での実績がないアウディの新しいプロジェクトに信頼を置くのか? それともF1で輝かしい成功を収めてきた歴史を持つ一方、近年はフィールドの下位に沈んでいるウィリアムズに信頼を置くのか?
ワークスチームは確かに魅力的だが、サインツがウィリアムズを選ぶ可能性は十分にある。
アレックス・アルボンは2026年のメルセデスPUとジェームズ・ヴァウルズ代表の手腕に大きな信頼を寄せている。一方でアウディの車体開発を担う事になるスイス・ヒンウィルのチームは今季開幕8戦を終えて唯一ノーポイントと、ランキング最下位に沈んでいる。
カナダGPの2週間後にはカタロニア・サーキットでのF1スペインGPが控えている。サインツが朗報を発表するにこれ以上の舞台はない。