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晴天に恵まれたF1カナダGP予選、週末を通して最も高い路面温度44度の中でセッションがスタートした。舞台は人工島ノートルダムに仮設された公道コースの”ジル・ビルヌーブ・サーキット”。
ポールポジションを獲得したのは、メルセデスのルイス・ハミルトン。コースレコードとなる1分11秒459をマークし、自身通算65回目のポールを獲得、アイルトン・セナの記録に並んだ。2戦連続のフロントローが期待されたフェラーリは、セバスチャン・ベッテルが0.330秒落ちの2番手に、キミ・ライコネンは0.793秒もの差をつけられ4番手に終わった。3番手はバルテリ・ボッタスが獲得した。
フロントタイヤの熱入れと、トラフィック管理が勝負を分けるカナダGP予選は、ハミルトンの独壇場となる結果に終わった。ポールを獲得したハミルトンには、アイルトン・セナの家族からセナが1987年に使用していた”本物の”ヘルメットが送られた。まさかのサプライズプレゼントにハミルトンは声を失った。
©F1
“2強”に続いたのはレッドブルだった。マックス・フェルスタッペンが5番手に、ダニエル・リカルドが6番手に入った。マクラーレン・ホンダ勢は、インディ500からカムバックしたフェルナンド・アロンソが12番手、ストフェル・バンドーンが16番手だった。
予選Q1ハイライト
本命のウルトラソフトタイヤを使わなかったのはフェラーリのみ。跳ね馬の2人はスーパーソフトでアタックし悠々のQ1突破タイムを記録、ベッテルは3番手タイム、ライコネンは9番手タイムをマークした。
「全然グリップないんだけど!」とグロージャン。「みんなも同じように苦しんでるよ」と担当エンジニア。路面は砂ぼこりが舞い上がるスリッピーなコンディション。
©F1
セッション終了30秒前、パスカル・ウェーレインが1コーナー進入時に大きくスピン、リアからウォールに突っ込みコース上に黄旗が出された。事実上のセッション終了。最後のアタックに出ていた各マシンが涙をのんだ。バンドーン、母国レースのランス・ストロール、マグヌッセン、エリクソン、そしてウェーレインがここで敗退した。
予選Q2ハイライト
本腰を入れてフェラーリもウルトラソフトを投入。「トラフィックが悪夢のようだよ。。何もできない」と無線で訴えたカルロス・サインツ。コース上にはマシンが列をなす。
1番手をマークしたのはハミルトン、2番手にはボッタス、予選Q2にして初めてメルセデスが1-2。フェラーリは、3番手にライコネン、4番手にベッテルが続いた。
1回目のアタックを終えてパーマーとグロージャンの上に出たアロンソ「Q1よりパワーがないんだけど」とレポート。2回目のアタックでタイムを更新したものの12番手に終わった。
セッション終了間際、クビアトがウォールにヒットしタイヤをパンクさせた。幸いにも自走できたため、イエローフラッグは提示されなかった。
予選Q3ハイライト
初めにポール争いの戦いに挑んだのはベッテル、1分12秒423のトップタイムを記得するも、ハミルトンがこれを上回る1分11秒791をマークしコースレコードを更新。ボッタスとライコネンもベッテルを上回るタイムを記録する。
1回目のラップを終えた時点の順位はハミルトン、ボッタス、ライコネン、ベッテルの順。これにフェルスタッペンとリカルドが続く。
一番乗りで最後のアタックに出たベッテルは、ハミルトンから遅れること僅か1000分の4秒差の1分11秒795をマークし2番手に。今年のポール争いは実に見応えがある。一度ピットに戻ったベッテルはタイムを更新すべく再度コース上に出る。
最初にアタックを終えたのはハミルトン、全セクターで最速を記録し自身のタイムをさらに更新した。結局ライバルたちはポジションを上げるようなタイム更新が出来ず、ハミルトンのポールポジションが決定した。
2017年F1第7戦カナダGP予選リザルト
Pos | No | Driver | Team | Q1 | Q2 | Q3 | Laps |
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1 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 1:12.692 | 1:12.496 | 1:11.459 | 21 |
2 | 5 | ベッテル | フェラーリ | 1:13.046 | 1:12.749 | 1:11.789 | 21 |
3 | 77 | ボッタス | メルセデス | 1:12.685 | 1:12.563 | 1:12.177 | 20 |
4 | 7 | ライコネン | フェラーリ | 1:13.548 | 1:12.580 | 1:12.252 | 23 |
5 | 33 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:13.177 | 1:12.751 | 1:12.403 | 26 |
6 | 3 | リカルド | レッドブル | 1:13.543 | 1:12.810 | 1:12.557 | 28 |
7 | 19 | マッサ | ウィリアムズ | 1:13.435 | 1:13.012 | 1:12.858 | 27 |
8 | 11 | ペレス | フォースインディア | 1:13.470 | 1:13.262 | 1:13.018 | 22 |
9 | 31 | オコン | フォースインディア | 1:13.520 | 1:13.320 | 1:13.135 | 22 |
10 | 27 | ヒュルケンベルグ | ルノー | 1:13.804 | 1:13.406 | 1:13.271 | 24 |
11 | 26 | クビアト | トロロッソ | 1:13.802 | 1:13.690 | 18 | |
12 | 14 | アロンソ | マクラーレン | 1:13.669 | 1:13.693 | 18 | |
13 | 55 | サインツ | トロロッソ | 1:14.051 | 1:13.756 | 19 | |
14 | 8 | グロージャン | ハース | 1:13.780 | 1:13.839 | 21 | |
15 | 30 | パーマー | ルノー | 1:13.990 | 1:14.293 | 20 | |
16 | 2 | バンドーン | マクラーレン | 1:14.182 | 11 | ||
17 | 18 | ストロール | ウィリアムズ | 1:14.209 | 14 | ||
18 | 20 | マグヌッセン | ハース | 1:14.318 | 11 | ||
19 | 9 | エリクソン | ザウバー | 1:14.495 | 11 | ||
20 | 94 | ウェーレイン | ザウバー | 1:14.810 | 10 |
コンディション
天気 | 晴れ |
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気温 | 22℃ |
路面温度 | 44℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1カナダGP |
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セッション種別 | 予選 |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | ジル・ビルヌーブ・サーキット |
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設立 | 1978年 |
全長 | 4361m |
コーナー数 | 14 |
周回方向 | 時計回り |