一転攻勢かメルセデス 僅かなアプグレで「期待を超える成果」ラッセル、2勝目に向け気合”十二分”も真っ向勝負にはならない?
6月8日(土)に行われたF1第9戦カナダGPでキャリア通算2回目のポールポジションを獲得したジョージ・ラッセル(メルセデス)は、僅かな変更ながらもアップグレードが期待以上の成果を上げているとして、2022年のブラジルGP以来となる2度目の勝利を狙えない理由は何もないと気合十二分だ。
メルセデスは今週末、前戦モナコGPでラッセルのみが使用した新型フロントウイングを2セット持ち込んだが、スペアが限られているため、損傷への懸念から金曜は使用を控えていたが、2日目にこれを装着。ラッセルは僅差のポール争いを制した。
メルセデスのマシン開発についてラッセルは「僕らはこれまで長い間、行ったり来たりの道を歩んできたけど、そのジグザグの幅は徐々に狭まってきていて、このクルマに本当に必要なものが何なのかがハッキリしてきたんだ」と説明する。
「今回、導入した最新のアップグレードはちょっとした変更に過ぎないものだけど、当初の期待を超えるパフォーマンスをもたらしている。だから今後はその方向性を追求していくつもりだ」
「(アップグレードが投入されて)まだ2レースしか経っていないし、特異なサーキットでの事だけど、今週末のパフォーマンスは兎に角、素晴らしかった」
隣の2番グリッドにはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が、後方2列目にはランド・ノリスとオスカー・ピアストリのマクラーレン勢が並ぶ。メルセデスは混戦に留まり優勝を争う事はできるだろうか?
「やれない理由はない」とラッセルは胸を張る。
「誰にとっても難しいレースになると思う。グレイニングが問題になるだろうし、新しい路面がどう影響するのか誰にも分からない。それでも僕らは勝利を目指して戦う。このクルマは本当に、本当に速い」
「とは言え、長いレースになるだろうし、タイヤが崖に到達すると挽回するのはかなり厳しいだろうから、戦略的な駆け引きがゲームの鍵を握るかもしれない」
「先週のモナコほど極端な展開にはならないとは思うけど、似たような展開になるかもしれないね」
「勝利を目指して戦えない理由はないと思う。今週末の僕らは最速のクルマを手に入れた。まだ未知数な部分も多いけど、ステアリングを握っていて本当に気分が良いんだ」
決勝レースは日本時間6月9日(日)27時にフォーメーションラップが開始され、1周4361mのジル・ビルヌーブ・サーキットを70周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。