ピレリタイヤを観察するマクラーレンのストフェル・バンドーン、2018年F1ベルギーGP
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F1ベルギーGP《決勝》タイヤ戦略ガイド:降雨の可能性低く、ピレリは1ストップ戦略を予想

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F1第13戦ベルギーGP決勝レースを直前に控え、公式タイヤサプライヤーのピレリがドライバー別の残存タイヤセット数を公表した。決勝がドライコンディションで行われる場合、各マシンは最低2種類の異なる硬さのコンパウンドを使用しなくてはならない。

2018年F1ベルギーGP決勝レース残存タイヤセット

土曜の予選では恒例のスパウェザーがグリッド争いにスパイスを加えたが、日曜のレースは晴れが予想されておりドライコンディションとなる見通し。とは言え、スパ・フランコルシャンでは急激な天候変化は珍しくない。

ピレリが予想する最速のストラテジーは1ストップ。16周をスーパーソフトで走りミディアムに繋いで残り28周を走るのが最も合理的な戦略だという。ソフトタイヤでスタートする場合は、25周まで第一スティントを引っ張り、その後ミディアムに履き替える事を推奨している。

仮に気温が大幅に上昇すると、スーパーソフトにはブリスターが発生する事が予想される。この場合はスーパーソフトでの周回数を12周に抑えて残りをミディアム。ないしはソフトタイヤスタートからのミディアムへの履き替えが有利と思われる。

2ストッパーで行く場合は、スーパーソフト13周、スーパーソフト13周と繋いでその後ソフトに履き替えるパターンが考えられる。だが、1ストップと比較すると15秒程度遅くなる公算だ。タイヤ保有数から考えると、2ストップ戦略を採用できる可能性があるのはウィリアムズとルノーと言ったところだろう。

トロロッソ・ホンダ勢、ハース勢、レッドブル勢以外は3種類のコンパウンド全てで新品を保有しており、戦略に柔軟性をもたせる事が可能となっている。

トロロッソ・ホンダの2人にはミディアムの新品がない状態だが、皮むきのために1周走っただけの中古が1セット残っている。STR13はタイヤに優しい傾向があり、ミディアムを使用する必要は殆どなさそうだ。

今週末の各ドライコンパウンド毎の最多周回数は以下の通り。

  • スーパーソフト…23周(オコン、Racing Point)
  • ソフト…20周(ボッタス、シロトキン、Williams)
  • ミディアム…20周(バンドーン、Mclaren)

レース規定周回数は44周。今週末のスパ・フランコルシャンにおけるスーパーソフトとソフトとのベストタイム差は約0.7秒、ソフトとミディアムとのギャップは2.1秒程となっている。

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