ハース、アップグレードに手応え…F1ベルギーGPでシューマッハにも改良型VF-22を投入
ハースF1チームは8月26日に開幕を迎える今週末のベルギーGPで、ケビン・マグヌッセンに続きミック・シューマッハにもアップグレード版VF-22を投入する。
今季アップグレードパッケージは僅か1回のみと、他のライバルが定期的に新パーツを持ち込む一方、米国カンナポリスのチームは異色のアプローチを採る事を選び、シーズン前半最終のハンガリーGPで満を持して改良型VF-22を投入した。
サウジアラビアとモナコでの2度に渡るシューマッハの大クラッシュの影響でパーツ製造にリソースが割かれ開発が滞ったことから、ハンガロリンクにはアップグレードを1セットしか持ち込めず、チャンピオンシップで上位に立つケビン・マグヌッセンのみがこれを使用した。
グリッド最速のマシン、フェラーリF1-75の方向性に沿うハースのアップグレードはフロア、ディフューザー、サイドポッド、リアサスペンション、そしてブレーキと、非常に広範囲に渡る。
ギュンター・シュタイナー代表はベルギーGPに先立ち「2台ともがアップグレードパッケージを搭載する予定だ。シャットダウン前に用意できたのは1セットのみであったため、1台で収集したデータを元に、今はスパに向けてセットアップ作業を進めている」と語った。
「実車で得られた数値が風洞のものと一致している事が確認できている。これはいつだって良い兆候だ。あとはラップタイムを引き出していく事になる」
ハースはシーズン前半戦で計34ポイントを獲得し、コンストラクターズランキング7位という立場でシーズン後半戦に突入する。
「このポジションを維持する事が1つ目の課題だ。その上で6位を目指していく。改善できるよう毎週末でベストを尽くす。少なくとも後退しないように頑張りたい」とシュタイナーは語った。
なおイタリアとアメリカのFP1ではフェラーリのリザーブドライバーを務めるアントニオ・ジョビナッツィがVF-22をドライブする。
起用に至った背景についてシュタイナーは「フェラーリから、単にリフレッシュのためにアントニオをクルマに乗せてくれないかと言われてね」と説明した。
「フォーミュラEのシーズンが閉幕しているため彼の気を散らせるものはないし、彼は今後、全レースでフェラーリのリザーブドライバーとしての役割に集中することだろう」