レッドブル支配時代の”終焉”を認めるフェルスタッペン、スパでの挽回劇 再現できず
過去2大会のような圧倒的な挽回劇を再現できずに2024年のF1ベルギーGPを4位で終えたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、レッドブルが支配的な競争力を誇示した「時代はもう終わった」と指摘した。
5基目のICE(内燃エンジン)の開封により10グリッド降格を受けたため、予選セッションで最速を刻んだ3度のF1ワールドチャンピオンは後方11番グリッドから巻き返しに臨んだ。
フェルスタッペンは過去2大会でもスパでエンジン交換ペナルティを消化した。2022年は14番グリッドから、そして昨年は6番グリッドから逆転優勝を飾ったが、今回は5位フィニッシュするのが精一杯で、ジョージ・ラッセル(メルセデス)の失格に伴い4位が最終リザルトとなった。
タイヤを守るためのハイ・ダウンフォース仕様のセットアップも影響しただろうが、DRSゾーンが短縮されたこともフェルスタッペンの巻き返しには役に立たなかった。フェルスタッペンはマクラーレンもメルセデスも、コース上で交わすことができなかった。
「レース自体は悪くなかったけど、追い抜くのが凄く難しかった」とフェルスタッペンは振り返る。
「第一スティントに関しては、最初の数周ではトラブルに巻き込まれないようにして、DRSトレインに入った後は基本的にはそこに留まった感じだった」
「その後、アンダーカットを仕掛けた。それはかなり上手くいったと思うけど、クルマのペースがかなり似通っていて、ポジションを上げるのは本当に難しかった」
「だから11番手スタートとしては頑張ったと思う。チャンピオンシップを見ても、今日は僕にとって良い1日だった」
「もちろん、もっと上を目指したいけど、ここ数戦の僕らのレースペースだと、11番手からトップまで駆け上がるのは現実的じゃない。残念ながらそういう時代はもう終わってしまった」
「それでも、この休みを通して分析することはたくさんあるし、次のザントフォールトに向けてクルマを改善できるかどうか検討してみるつもりだ」
シーズン前半戦ではフェラーリ、マクラーレン、メルセデスの各ドライバーが勝利を収めており、フェルスタッペンは過去3戦で優勝から遠ざかっている。
しかしながら、ライバルチームのドライバーが勝利を分け合っているため、コンストラクターズタイトルはさておき、フェルスタッペンが目指すドライバーズタイトル4連覇の野望は今のところ、脅かされてはいない。
「幸いにも状況は少し変わりつつあって、特定のチームがポイントを奪っているという状況じゃない。でも、自分たちにやるべきことがあるのは分かっているし、もっと良い結果を出したいし、何ができるか見てるつもりだ」とフェルスタッペンは付け加えた。
フェルスタッペンは2位ランド・ノリスに対して78ポイントのリードを、そしてレッドブルは2位マクラーレンに対して42ポイントのリードを以てサマーブレイクに入る。
2024年F1第14戦ベルギーGPではトップチェッカーを受けたジョージ・ラッセル(メルセデス)が失格となり、僚友ルイス・ハミルトンが昇格の今季2勝目を挙げた。
F1サーカスはこれより4週間弱のサマーブレイクを迎える。ザントフォールト・サーキットを舞台とする次戦オランダGPは8月23日のフリー走行1で幕を開ける。