メルセデス、予選での打倒フェラーリは困難か…課題はマシンバランス
メルセデスAMGは、8月29日(金)に行われたF1第13戦ベルギーGP初日2回目のプラクティスで、バルテリ・ボッタスが3番手、ルイス・ハミルトンが4番手につけた。フェラーリ勢とのギャップはコンマ8秒。ロングランでは跳馬を大きく上回ったが、一発の速さでは太刀打ちする術を保たなかった。
メルセデスはカスタマーチームを含む全6台に、今季パワーユニット「M10 EQ Power+」の最新バージョンとなるフェーズ3エンジンを投入。馬力の改善は小幅ながらも、信頼性を更に強化した。
週末に先立って、2020年メルセデス残留が発表されたボッタスは、初日2回のセッションでハミルトンを凌駕。チーム首脳陣の期待に沿うパフォーマンスを披露した。
テクニカルディレクターを務めるジェームズ・アリソンは初日を終えての課題として、アンダーステアを挙げた。スパの路面は荒いため、マシンバランスが適切でない場合、タイヤに余計な負荷がかかる。実際ハミルトンは、セッション中に度々タイヤのオーバーヒートを訴えていた。
ただし、マシンバランスを改善できたとしても、予選でフェラーリに勝負を挑むことは難しいものと思われる。ハミルトンは明日に向けて、フェラーリとのタイム差を半分にする事さえ厳しいと考えており、グリッド争いはレッドブル・ホンダとの戦いとなる可能性が高い。
メルセデス:F1ベルギーGP初日を終えて
ルイス・ハミルトンFP2: 4位, FP1: 6位
FP1の序盤に、スロットルペダルに問題が出てしまい、アイドリング状態になったことでパワーを失った。最高の出だしとは言えないけど、クルマをガレージまで持ち帰り、幾つかスイッチを変更することで解決できた。でも、その後再びコースインしたら、今度は別の問題に見舞われてしまった。ちょっとした混乱はあったけど、セッション終盤には周回を重ねることができた。
FP2に向けてセットアップを少し変更した結果、クルマのフィーリングはかなり改善することが出来た。でも、僕らには今夜片付けなきゃならない仕事が残っている。
セクター1でのフェラーリは凄く手強い。僕らの方は、セクター2で(セクター1で失った分の)タイムを少し取り戻し、セクター3では彼らと遜色ない状況だ。今年のフェラーリはストレートでの速さが際立っているから、今週末は彼らが優位だと予想していた。
僕らには純粋なペースが不足している。明日に向けて、何とかして彼らにプレッシャーを与える方法を見つけなきゃならない。
バルデリ・ボッタスFP2: 3位, FP1: 5位
スパのようなコースでまたドライブ出来るなんて格別だね。今日は楽しかった。予定通りにプログラムを消化出来たし、セッションを減る毎に少しずつタイムを削ることが出来た。概ね通常通りの金曜日だったよ。
今回はフェラーリとレッドブル・ホンダが速いと予想していたけど、実際今日のフェラーリはストレートで特に強さを示していた。彼らとやり合うためにはかなりのステップアップが必要だから、明日に向けてパフォーマンスを改善できるように、今夜も懸命に作業に取り組むつもりだ。
でも、一つ言えるのは、僕らはFP1からFP2にかけて着実に進化したって事だ。
初日をトップで締め括ったのはスクーデリア・フェラーリ。強力なパワーユニットを武器に敵なしの速さを見せた。シャルル・ルクレールがトップタイムを刻み、セバスチャン・ベッテルが2番手に続いた。
2019年F1ベルギーグランプリ3回目のフリー走行は、日本時間8月31日(土)19時から20時まで、公式予選は同22時から1時間に渡ってスパ・フランコルシャンで開催される。