パドックを歩くシャルル・ルクレール(フェラーリ)、2024年2月21日(水) F1プレシーズンテスト(バーレーン・インターナショナル・サーキット)
Courtesy Of Ferrari S.p.A.

ルクレールを襲ったブレーキ問題の原因とは?「狂ったようにロックアップ」して真っ当に走れず

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開幕バーレーンGPで直面したブレーキトラブルについてシャルル・ルクレール(フェラーリ)は、左右のブレーキの温度が「100℃以上」違ったために、「狂ったようにロックアップ」して真っ当にドライブできなかったと説明した。

バーレーンでの57周のレースはルクレールにとって実に過酷なものだった。表彰台圏内2番グリッドからスタートしたルクレールはオープニングラップからSF-24に問題を抱え、「ブレーキをかけるとクルマが右に寄ってしまう。こんなんじゃ戦えない。危険だ」と無線で報告した。

毎周のようにタイヤをロックアップさせた結果、3周目にジョージ・ラッセル、7周目にセルジオ・ペレス、そして11周目には僚友カルロス・サインツに前を許し、あっという間に5番手にまで後退した。特にターン9・10でのタイヤスモークが目立った。

「ブレーキに酷い問題を抱えてまともにドライブできなかった。二度と起こらないように調査する事になる」とルクレールは説明する。

「最初の10周は毎周毎に悪化していく状況で、本当にひどかった。あんなの無理だよ。3mか4mくらい早めにブレーキを踏むんだけど、ラップを追う毎に益々酷くなってきてね」

「前のラップのブレーキングを基準に合わせ込もうとするんだけど、悪化し続けるから対応できなくて、何度も狂ったようにロックアップしちゃうんだ」

1回目のピットストップを経て暫くすると安定したというが、それでもレース全体を通して問題が完全に収束することはなかったという。

チーム代表を務めるフレデリック・バスールは「シャルルはレースを通してずっとブレーキに苦しみ、そのせいで最初のスティントでタイヤにフラットスポットを作ってしまった。なぜブレーキが適切な温度でなかったのかを調査しなければならない」と語った。

詳しい原因については詳細な調査が行われる予定だが、ルクレールは「チームから無線で聞いた話だと、右フロントと左フロントで100℃以上の温度差があったらしい」と説明した。


3月2日(日)の2024年F1第1戦バーレーンGP決勝レースではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインを飾り、2位にチームメイトのセルジオ・ペレス、3位にカルロス・サインツ(フェラーリ)が続く結果となった。

ジェッダ市街地コースを舞台とする次戦サウジアラビアGPは3月7日のフリー走行1で幕を開ける。

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