F1アゼルバイジャンGP決勝レース後のメディアセッションに臨んだレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン
copyright Red Bull Content Pool

フェルスタッペン、順位よりもギャップを強調「終始先頭集団を捉えていた」F1アゼルバイジャンGP《決勝》

  • Published:

28日(日)に行われたF1第4戦アゼルバイジャンGP決勝を終えたレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは「全体として良いレース」「終始メルセデスとフェラーリを射程に捉えていた」と語り、4位というリザルトではなく、倒すべきライバルとのギャップが小さかった点を強調した。

中古のソフトタイヤで走行した最初のスティントのペースは、フェラーリに匹敵するものではあったが、メルセデスよりは幾分見劣りしていた。しかしながら、第2スティントで履いたミディアムは、メルセデスと同等レベルのペースを発揮。終盤に向けて徐々にその差を詰めていった。

ラップリーダーに最も接近したのは39周目。その差は6.918秒と、3番手セバスチャン・ベッテルに対してはDRS圏内目前まで詰め寄った。だがその翌周に、チームメイトのピエール・ガスリーがドライブシャフトの破損でマシンストップ。バーチャルセーフティーカー(VSC)の導入によって流れが変わった。

「第2スティントのマックスのペースは本当に良かった」とクリスチャン・ホーナー代表。「だが皮肉なことに、先頭集団まで10秒というところでピエールのトラブルによってVSCが出てしまった」

「VSC前はセバスチャンの3秒以内に付けていたにもかかわらず、タイヤの温度が大きく失われた事で、それ以降は同じペースを保てなくなってしまった」

低速での走行を強いられたRB15のタイヤ温度は大きく低下。リスタートまでの間に適切なタイヤ温度を取り戻せず、再始動後に大きく出遅れた。更に、ガスリーのトラブルを受けて、チームは縁石を避けた走行をするよう無線で指示。ターゲットを4位キープに切り替えたフェルスタッペンは、無理することなく最終盤をコントロールした。

「その時点でピエールのトラブルの原因はハッキリしていなかった。そのため確実にチェッカーを受けさせるべく、マックスには最後の数ラップをコンサバに走るよう伝えた」

結果は3戦連続の4位フィニッシュ。表彰台にあと一歩及ばないレースが続いているが、フェルスタッペンは、フロントランナーとのギャップは少しずつではあるものの確実に縮まっていると感じているようだ。

順位よりもトップとのギャップの小ささを強調

マックス・フェルスタッペン決勝: 4位, グリッド: 4番手

全体的に良いレースができたと言って良いと思う。レースでは終始、メルセデスとフェラーリを視界に捉えていたし、そのギャップを縮める事に集中していた。スタートではブロックされてしまい、コーナーに向かって突っ込んでブレーキング出来なかったから、ペレスにオーバーテイクを許してしまい順位を落としたけど、1周目にリスクを負って無理する必要はない。

追い抜き返した後は、クルマの感触が良かったから周りより若干長めにソフトで走行した。ペースも悪くなかったんだ。特にミディアムタイヤを履いた第2スティントでは、前方とのギャップを7~8秒も縮めることができたからね。

バーチャルセーフティーカーの際はタイヤがかなり冷えてしまい、リスタート時に素早くペースを取り戻す事が出来ず、後れを取ってしまった。バクーではタイヤの温度が重要で、温度が低いとマシンが滑ってしまうから、終盤にリスクを背負って攻める事に意味はない。

次のバルセロナでは、全てのチームがアップデートを持ち込んでくるはずだからそれ次第ではあるけど、競争力を高めてライバルとのギャップを更に縮められる事を祈ってる。


51周で争われた決勝レースでは、メルセデスAMGのバルテリ・ボッタスがポール・トゥ・ウイン。通算5勝目を上げて優勝した。2位はルイス・ハミルトン。シルバーアローが4連連続1-2を達成した。3位表彰台にはスクーデリア・フェラーリのセバスチャン・ベッテルが滑り込んだ。

F1アゼルバイジャンGP特集