Published: Updated:
6月25日(日)に行われたF1アゼルバイジャンGPで、初入賞・初ポイント獲得を成し遂げたマクラーレン・ホンダ。エンジン交換による大量の降格ペナルティが科せられたマクラーレン勢であったが、19番手スタートのフェルナンド・アロンソが卓越した走りを見せ、9位フィニッシュを果たした。これによって、チームは2017年シーズン初となる2ポイントを手にした。
政治的な言動が目立つアロンソは、非力なエンジンのためにストレートで3秒近くを失っていると主張していたが、レース中に記録されたスピードトラップでは、アロンソは6番目に速い時速332.8kmを記録、貧弱なパワーである事は否めないものの、幾らか希望の持てる最高速度を示していた。
ホンダF1の長谷川祐介は、苦戦を予想していた今日の決勝レースを”成功”と評するとともに、次戦第9戦オーストリアGPに大型アップデートを施した”スペック3″の新型エンジンを投入する予定であることを明らかにした。
ホンダF1は、金曜のフリー走行セッションでアロンソのマシンにスペック3を搭載しテスト走行を実施、調整が不完全ながらも一時3番目に速い時速342.4kmをマークしていた。長谷川によれば、オーストリアGPでは両方のマシンに新パワーユニットを搭載する予定だという。
ホンダF1:アゼルバイジャンGP決勝を終えて
長谷川祐介ホンダF1プロジェクト総責任者
赤旗が出るなど、非常に多くのインシデントが発生した波乱のレースとなりましたが、マクラーレン・ホンダにとっては上出来の1日になったと思います。ドライバー達はミスのない完璧なレースをしてくれましたし、トラブルなくフィニッシュする事ができました。しかもフェルナンドはチームに今シーズン初のポイントを持ち帰ってくれました。
フェルナンドはレースを通して見事なテクニックを披露し、何台かのマシンをオーバーテイクしてトップ10に食い込みました。ストフェルも懸命にプッシュして、フェルナンドとともに何とかポイント圏内を目指しましたが、12位という結果に終わりました。
ドライバーの素晴らしい走りに加えて、チームはセーフティーカーとレッドフラッグによって生まれたあらゆるチャンスを十分に生かした素晴らしい戦略を取りました。チームにお礼を言いたいと思います。
先頭集団とは大きなギャップがありましたが、パワーへの要求が極めて厳しいサーキットでグリッド後方からのスタートを余儀なくされた事を考えれば、素晴らしい結果と言えます。今週末は厳しい戦いになると予想していましたしね。
次戦オーストリアGPでは、アゼルバイジャンでテストし成功したスペック3の最新版エンジンを両方のマシンに投入する予定となっています。その間にも我々はギャップを埋めるために全力を尽くし開発を続けていきます。
2017年第8戦F1アゼルバイジャンGP決勝の詳細については、決勝結果とダイジェストを参照されたい。待望の新仕様エンジンが投入されるオーストリアGPは、日本時間7月7日(金)17時から1回目のフリー走行が行われる。