レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、ヘルメットのバイザー部分に鋭く光る目copyright Getty Images / Red Bull Content Pool

フェルスタッペン F1開幕Q&A:オーストリアでの優勝の望み、今季型ホンダPU、選手権争い

  • Published:

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による4ヶ月の中断を経て、遂に2020年シーズンのFIA-F1世界選手権が開幕を迎える。

7月3日のオーストリアGP初日を前に、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが開幕戦での優勝の可能性や、今シーズンのホンダ製F1パワーユニット、そしてチャンピオンシップの見通しなどについて語った。

初戦の舞台となるのはシュピールベルクの山奥に佇むレッドブル・リンク。昨年のグランプリではフェルスタッペンが2年連続で勝利を掴み取り、オレンジ色を身にまとい会場に押しかけた母国オランダのファン、そして13年ぶりにF1で表彰台の頂点に立ったホンダファンの喝采を浴びた。

新型肺炎対策の一環として、今年のレースは観客なしのクローズドドアで開催される。チーム側も最大80人までしかピットに入れる事ができず、フェルスタッペンの父ヨスも自宅でレースをテレビ観戦する予定だ。

決勝が行われる7月5日の翌週末には、同じレッドブル・リンクを舞台として第2戦シュタイヤーマルクGPが開催される。

最後にRB16に乗ったのは2月のバルセロナ
これほど長くレースをしなかった時はあった?

こんなに長い期間に渡って走れていないのはカートを始めて以降最長だから本当に奇妙な感じだ。多分みんな見てくれてると思うけど、幸いにもうちにはシミュレーターがあるから、シャットダウン中はそれを使ってバーチャルレースに取り組んでいた。

こうしてレースに戻ってこれて嬉しいよ。今は多くの人達にとって非常に難しい時期だと思うから、不満なんてあるはずもない。

今週末のレース再開は楽しみ?

もちろんだよ。ファンがいないと変な感じになると思うけど、マシンに乗り込んで可能な限りのスピードを出したいね。

時間は存分にあったからレースに向けてのトレーニングという点では、これまで以上に仕上がっている。約6週間に渡ってトレーニングを積んできたけど、オーストラリアに行く前よりも調子が良い感じなんだ。

シーズン開幕の2戦がホームコースで行われるなんて本当に最高だし、間違いなく特別な瞬間になるだろうね。

オーストリアで”オレンジ軍団”がいなくなる事について

もちろん、オレンジ軍団がいないと、また違った雰囲気になるだろうし、少し変な感じがするだろうな。オーストリアには毎年素晴らしいオランダのファンがたくさん駆けつけてくれるからね。

去年のレースの終盤に、走っているマシンの中からファンを見上げたら、全員が総立ちで応援してくれていたのを覚えている。優勝できたし喜びもひとしおだった。今年はそれを見られないのが残念だけど、家でテレビを見ている人たちのために良いショーを見せられるように頑張りたい。

レッドブル・リンクに詰めかけたマックス・フェルスタッペンの母国オランダのファン、2019年F1オーストリアGP
© Pirelli & C. S.p.A

RB16の性能について
オーストリアでの2連勝の可能性は?

RB16をドライブするのは久しぶりだね。バルセロナテストの時のクルマは良い感じだったけど、いつだって改善の余地はあるから、僕は常に更に上を求めている。

チームはレースに向けて一生懸命働いてくれているし、マシンのアップグレードもあるだろうけど、全てのチームが何かしら持ち込んでくるだろうから、今のところ勢力図を予想する事は難しい。オーストリアは天候が移ろいやすいから、それも結果に影響を与えるだろうね。

僕としてはコースで起きていることに集中して、マシンから最高のパフォーマンスを引き出すことに集中するつもりだ。

ピットレーンに停まるレッドブル・ホンダRB16
© Pirelli & C. S.p.A. / レッドブル・ホンダRB16 バルセロナテストにて

ハットトリックの可能性について
自分を優勝候補だと思うか?

ハットトリック(オーストリアGPでの3連勝)というよりはむしろ、チャンピオンシップに勝ちたいね!僕にとって最も重要な事は、競争力のあるマシンを手に入れ、自分のベストを尽くすことだ。

去年は良い結果(優勝)を手にできたけど、ここは決して僕らのマシンにバッチリ合ったコースではないし、それに去年はかなり暑かったから、僕らは他に比べてエンジンの冷却という点で良い仕事ができた事が結果を後押ししてくれたところがある。だから、自分を優勝候補だなんて思っちゃいない。

簡単に勝てるとは思っていないよ。メルセデスは凄く手強いだろうし、フェラーリもそうだ。非常にタフで厳しい戦いになると思うけど、頑張るよ。

2019年F1オーストリアGPの表彰台に上がりシャンパンファイトに興じるレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンとホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクター
© Getty Images / Red Bull Content Pool、シャンパンファイトに興じるフェルスタッペンとホンダF1の田辺豊治TD、2019年F1オーストリアGP

連戦過多の開催スケジュール

レースの合間に家に帰ることができないから留守にする事が多くなる。そうなると、特に家族を持つチームメンバーにとっては大変だと思う。でも、僕らはそれを重荷だなんて思っちゃいない。だって僕らはそれを愛し、そのためにここにいるのだから。

同一コースでの2連戦について

第1レースの結果に依るだろうけど、他の場所に移動しなくて良いから全員の負担が軽減される事は確かだ。

誰もが舞台となるサーキットを大量に走り込んで熟知しているし、僅差での戦いになると思うけど、それでもまあ、第1レースで何か問題を抱えたとしても、第2レースで別の事にトライできるし、そういう意味では興味深いところもあるよね。

いずれにしても従来とは大きく異なる。シーズン序盤にマシンへの理解を進めるという点では良いことかもしれないね。

本当に選手権を懸けて戦えるのか?

凄く難しい挑戦になるとは思うけど、僕はそう願っている。ひとつ確かなことは、チャンピオンシップを懸けて戦うために全力を尽くす覚悟があるって事だ。

メルセデスを倒さずにこれを成し遂げる事はできないだろうね。彼らは長きに渡ってF1を支配し続けているチームなのだから。彼らは依然として非常に強く、倒すのは難しいだろうけど、僕らもチームとして去年1年間で多くのことを学び、より強くなったと思っている。

今シーズンは幾つか良いレースができそうだから、彼らとのギャップを縮めながら苦しめてやりたい。

今季ホンダPUの性能と仕事の成果

ホンダは冬の間に本当にハードワークを重ねてきた。バルセロナでのテストではあらゆる部分が堅実に仕上がっていた。トップスピードも真っ当だったし、ホンダのこれまでの仕事には本当に満足している。ホンダのモチベーションは本当に高い。彼らは僕らと共にタイトルを懸けて争うことを望んでいる。

F1オーストリアGP特集