角田裕毅「楽にはいかないはず」過酷なスプリントに向けシムで入念準備も
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角田裕毅(アルファタウリ)が2023年FIA-F1世界選手権第10戦オーストリアGPに先立ち、前戦カナダGPを振り返りつつレッドブル・リンクでの週末に向けて抱負を語った。
昨年大会は1ラップダウンの16位。F1参戦初年度の2021年は2度渡ってピット入口の白線を横切り計10秒ペナルティを受け12位と、まだF1オーストリアGPではポイントを獲得できていないが、シュタイアーマルクGPでは10位入賞を果たしている。
オーストリアGPではスプリントフォーマットが適用されるため、チームとしては持ち込みのセットアップを外すわけにはいかない。通常よりも事前準備の精度が問われる。
初日はFP1を経て予選が行われる。以降はパルクフェルメ規定に従いクルマの変更は禁止される。60分間のオープニングセッションの意義は極めて重い。
F1オーストリアGPに向けて
角田裕毅
楽にはいかないはず
カナダでは全てを完璧にまとめ上げる事ができませんでした。FP3では良いペースがあったものの、予選ではクルマからパフォーマンスを絞り切る事ができず、レースに向けて後手に回る事になりました。
アグレッシブなレース戦略を採るなど可能な限り挽回しようと頑張ったのですが至りませんでした。ポイント獲得に足るペースがあったはずなだけに残念ですが、学べることはたくさんあったと思いますし、今後、同じミスを犯すことはないと思います。
レッドブル・リンクは2年前のF1デビューシーズンにポイントを獲得した場所で、僕のお気に入りのコースです。
オーストリアGPではFP1の段階でクルマが仕上げる事が必要です。その直後に予選が控えているので、それまでにセットアップが決まっていないと残りの週末全てで苦戦を強いられる事になります。
今週末に向けては様々なテストを行うなど、シミュレーターで勢力的に作業に取り組んできました。スプリント・イベントの場合、これはいつも以上に重要になると思います。目指すはFP1でセットアップを煮詰め、すぐに自信を持てる状態にすることです。
コースレイアウト的にここはブレーキに厳しいサーキットですが、チームはブレーキ周りのトラブルを解決すべく取り組んできたので、上手く作動させられると思いますし、ここはハードなブレーキングポイントが4つだけなので、その点において以前のレースより上手くやれると自信を持っています。
公式のコーナー数は10個ですが、そのほとんどが中高速なのでダウンフォースが必要なのですが、ロングストレートもあるため可能な限りドラッグを抑えたいところです。
個人的には楽にいくとは考えておらず、チャレンジングな週末になると思っていますが、同時に楽しみにしています。レッドブルのホームコースなのでシュピールベルクの雰囲気は最高ですし、ここでポイントが取れればと思っています。
オーストリアGPの舞台となるのは1周4318m、コーナーは僅か10箇所と、カレンダーの中で最も少ない。第4戦アゼルバイジャンGPに続き、今季2回目のスプリントフォーマットが適用される。
2022年のオーストリアGPでは、2番グリッドのシャルル・ルクレール(フェラーリ)がマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を逆転。1.532秒差でトップチェッカーを受けた。
F1オーストリアGPは日本時間6月30日(金)20時30分からのフリー走行1で幕を開ける。予選と決勝を含めた全セッションはDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。