スクーデリア・フェラーリのシャルル・ルクレール、2021年7月3日F1オーストリアGPにて
Courtesy Of Ferrari S.p.A.

シャルル・ルクレール、フェラーリのダブルQ2敗退は「計画通り」と主張

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スクーデリア・フェラーリ勢は6月3日のF1第9戦オーストリアGP予選でダブルQ2敗退を喫したが、シャルル・ルクレールによるとそれは決勝レースでのアドバンテージを得るための計画に沿ったものだったという。

跳馬の2台はQ2の1回目のランでミディアムを装着。ノックアウト・ゾーンに沈んだ後の最終アタックになっても、より速いペースが期待できるソフトに履き替えることはなく、カルロス・サインツは11番手、ルクレールは12番で敗退を喫した。

だがソフトタイヤを履いて無理矢理Q3に駒を進めるのはマラネロの意図するところではなかったようだ。Q2で敗退した場合はQ3進出組とは異なり、スタートタイヤを自由に選ぶ事ができる。

初日プラクティスでのロングランをみる限り、”ソフトタイヤ”として供給されている最も柔らかいC5コンパウンドにはグレイニングが散見された。大部分のチームはミディアムの方がレースタイヤに適していると考えている。

ルクレールは「正直に言うと明日に向けて自由に(タイヤを)選びたかったから、Q3に進出しないのは一種の計画みたいなものだったんだ」と説明した。

ただその一方で「少しガッカリしてもいる」とも述べ「もちろんベストはミディアムでQ3に進出する事だった」と続けた。

「ウィリアムズがジョージ(ラッセル)と共に成し遂げたようにね。あれは本当に凄かった。だから少しガッカリしてるんだ」

レーシングディレクターを務めるローラン・メキーズは、ダブルQ3進出は「喜ばしい結果ではない」と認める一方で「スタートタイヤを選択できるため、ソフトを履く上位勢よりは有利になるはず」と述べ、ルクレールの説明を追認した。

トップ10組の中でミディアムを履くのは6台で、中古のソフトでスタートするのはアストンマーチン勢とアルファタウリ・ホンダ勢の4台だ。

特にセバスチャン・ベッテルの降格によって9番グリッドにつくジョージ・ラッセルはレースを通してフェラーリを翻弄する可能性がある。

決勝に向けてルクレールは「前方の何台かがミディアムでスタートするから、その点で僕らの優位性は少し損なわれてしまう。最善の戦略を練らなきゃならない」と述べ、結果的に幾らがアドバンテージが幾らか消えてしまった事を認めつつも「明日は兎に角、全力を尽くしてやれるだけの事をやってみるつもりだ」と巻き返しを誓った。


ポールポジションはマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)。2番手はランド・ノリス(マクラーレン)。3番手はルイス・ハミルトン(メルセデス)という結果となった。

2021年 F1オーストリアグランプリ決勝レースは、日本時間7月4日(日)22時にスタート。1周4326mのレッドブル・リンクを71周(306.452km)する事でチャンピオンシップを争う。

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