グラベルに飛び出た角田裕毅(アルファタウリ)、2023年3月31日F1オーストラリアGP FP1にて
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2023年F1オーストラリア FP1レポート:角田裕毅、驚愕スピンでアプグレ損傷懸念…2度の赤旗経てフェルスタッペン最速

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2023年シーズンのF1第3戦オーストラリアGPが3月31日に開幕を迎え、日本時間10時30分から1回目のフリー走行が行われた。一発目のセッションを制したのはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。1分18秒790のトップタイムを記録した。角田裕毅(アルファタウリ)は17番手という結果だった。

金曜午前のアルバート・パーク・サーキットの上空には厚めの雲が広がったが、オープニングセッションは気温18℃、路面温度29℃のドライコンディションでスタートした。公式タイヤサプライヤーのピレリは2番目に柔らかいレンジのC2からC4までの3種類のコンパウンドを持ち込んだ。

アルバート・パーク・サーキットを周回するマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2023年3月31日F1オーストラリアGP FP1にてCourtesy Of Red Bull Content Pool

アルバート・パーク・サーキットを周回するマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2023年3月31日F1オーストラリアGP FP1にて

雨が懸念されるFP2に先立ち行われたFP1は、GPSシステムの不具合とテクニカルトラブルに見舞われたローガン・サージェント(ウィリアムズ)のマシンストップにより、セッションの約4分の1が失われた。

開始30分を過ぎたところで角田裕毅がターン1でロックアップ。高速のままコース外に飛び出し、芝生とグラベルを飛び跳ねた。ウォールに迫る勢いであったが、すんでのところで回避した。

何とかガレージに戻ったものの破損した新型フロアの修復が間に合わず、14番手につけた僚友ニック・デ・フリースから0.466秒遅れの17番手でセッションを終えた。

AT04の局所的ダウンフォースを引き上げるべくアルファタウリは、フロアボディとエッジ形状を変更し、フェンスのリーディングエッジをアップデート。更に、リアタイヤが発生させる後流の影響低減を狙ってディフューザー上部と側部の接合部分の曲率を変更している。

角田裕毅、FP2でギアボックス交換

このアクシデントの直前、GPSシステムがダウンした事でコース上にトラフィックが多発。最終セクターで大幅なスローダウンを強いられ、タイヤが作動していない状況でクイックラップに向かった結果、コース外に飛び出したのだと角田裕毅は説明した

チームがドライバーにトラフィックを知らせる事ができないこの状況は危険と判断され、10分間に渡ってレッドフラッグが振られた。

ソフトを投じたフェルスタッペンは昨年のポールタイムに1秒と迫るスピードを見せたが、ターン4で派手なスピンを喫するなど、クルマに苦しむ様子が印象的だった。ミディアムで3番手につけた僚友セルジオ・ペレスもターン3で芝に乗り上げる場面があった。

その結果、赤旗解除後にソフトタイヤでラップを刻んだメルセデスのルイス・ハミルトンがトップからコンマ4秒遅れの2番手につけた。僚友ジョージ・ラッセルはピエール・ガスリー(アルピーヌ)に届かず9番手に留まった。

4番手にはフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)が続き、昨年のポールシッター、シャルル・ルクレールを6番手に、カルロス・サインツを7番手に退け、フェラーリ勢に先行した。もう1台のAMR23を駆るランス・ストロールは10番手をマークした。

2回目のフリー走行は日本時間3月31日(金)14時から1時間の日程で開催される。セッションの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2023年F1第3戦オーストラリアGPフリー走行1(FP1)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 1:18.790 17
2 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:19.223 +0.433 20
3 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダRBPT 1:19.293 +0.503 19
4 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーチン・メルセデス 1:19.317 +0.527 23
5 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:19.378 +0.588 16
6 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:19.505 +0.715 20
7 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:19.536 +0.746 16
8 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 1:19.646 +0.856 22
9 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:19.699 +0.909 23
10 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:19.766 +0.976 19
11 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:19.766 +0.976 21
12 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 1:19.777 +0.987 22
13 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 1:19.806 +1.016 19
14 21 ニック・デ・フリース アルファタウリ・ホンダRBPT 1:19.933 +1.143 25
15 2 ローガン・サージェント ウィリアムズ・メルセデス 1:20.074 +1.284 21
16 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:20.175 +1.385 20
17 22 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダRBPT 1:20.399 +1.609 14
18 77 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 1:20.419 +1.629 21
19 24 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 1:20.569 +1.779 22
20 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:21.147 +2.357 17

コンディション

天気晴れ
気温18℃
路面温度29℃

セッション概要

グランプリ名 F1オーストラリアGP
セッション種別 フリー走行1
セッション開始日時

サーキット

名称 アルバート・パーク・サーキット
設立 1996年
全長 5278m
コーナー数 14
周回方向 時計回り

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