謝罪、語りたくない、あんまりだ…ガスリーとオコン、同士討ち無得点のF1オーストラリアを振り返る
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F1オーストラリアGPの最終盤の同士討ちを受け、ピエール・ガスリーはアルピーヌの僚友、エステバン・オコンに謝罪した。オコンはこれを受け入れ「恨んではいない」としたものの、ガスリー共々、週末の好調を結果に繋げられなかった事に対する失望を隠そうとはしなかった。
アルピーヌは残り2周のスプリント開始時、2台をトップ10に並べていたものの無得点に終わった。2回目の赤旗が振られた際、ガスリーは5番手、オコンは10番手につけていた。
最後のリスタート、ガスリーはターン1のブレーキングで白煙を上げながらコース外に飛び出した。タイヤに芝生をつけてコースに戻ると、ちょうどその背後にオコンがつけた。
オコンはチームメイトをアウト側から抜き去りにかかったが、グリップが落ちたガスリーは路面を捉え切れずフラフラとアウト側に。2台のアルピーヌA523は壁に吸い込まれていった。
オコンはレース後、「コースアウトから戻ってきたピエールはスペースを残さず、僕らは衝突してしまった。それは確かだけど恨んじゃいない」と述べ、あれは「誰と接触してもおかしくない」状況だったと続けた。
「誰にでも起こりうることだし、彼は僕の所に来て謝ってくれた。だからそれに関しては何も問題ない。ただ、今週末は僕らの思い通りにならない事が多かった」
1回目のセーフティーカーが導入された際、オコンはいち早くタイヤ交換に動いたが、レースコントールがその後に赤旗に切り替えたため、逆に大きくポジションを落とす事となった。
「ペースは良かった。前を走るアストンやフェラーリと同じくらい速かった。だから受け入れるのは簡単じゃない」とオコンは続ける。
「良いレースをしていたのに、あの赤旗で僕らの戦略は台無しになってしまった。赤旗がなければ4位か5位を狙えるはずだったのに」
お咎めなしの裁定によってひとまず、レース出場停止処分を逃れたガスリーは険しい表情を浮かべ、あまり多くを語ろうとしなかった。
インシデントについて問われたガスリーは「言うべき事は何もないよ」と答えた。
「兎に角、今はこの結果にすごくガッカリしてる。すべてを出し切ったのに…結末についてはコメントしたくもない」
「フェラーリの1台と戦える事になるなんて思ってもみなかったし、レースの大部分でアロンソを視界に捉えられるなんて予想してなかった」
「それ以外については何も言う事はないし、ここに立って最後の1周を走っているアイツらを見ているなんてあまりだ」
同士討ちについてチーム代表を務めるオトマー・サフナウアーは「残念だが、事故の内容を考えれば2人のドライバーが無事で良かった。こういう困難な状況はチームの絆を深めてくれるものだ」として、アップグレードが計画されている次戦アゼルバイジャンGPを「楽しみにしている」と付け加えた。