アストンマーチンF1、著名投資会社に更なる株式売却へ…チーム評価額 3,500億円突破か
米国拠点の投資会社、HPSインベストメント・パートナーズと、Facebook等への投資で知られるシリコンバレーの著名VC、アクセルが共同で、アストンマーチンF1チームを所有するAMR GP Holdings Limitedの株式20~25%を購入すると報じられている。
英Sky Newsによると両社は2度のF1ワールドチャンピオン、フェルナンド・アロンソ擁するチームに数億ポンドを投資する。これによりチームの評価額は15~20億ポンド(約2,752~3,670億円)に達する見通しで、近日中に発表が行われるという。
なお、自動車メーカーのアストンマーチン・ラゴンダの時価総額は約12.4億ポンドで、同社の株価はこの1年間で53.4%も下落している。
カナダの「BNN Bloomberg」は今年4月、アストンマーチンF1チームのドライバー、ランス・ストロールの父であり、大株主のローレンス・ストロールが、評価額10億ポンド超でチームの一部株式を売却する方向で交渉を進めていると報じていた。
ストロールは昨年11月、ニューヨークを拠点とするプライベート・エクイティ(未公開株を対象とする投資ファンド)アルクトス・パートナーズにF1チームの一部株式を売却した。
今回の取引前の段階でストロールは、サウジアラビアの政府系ファンドPIF、中国の億万長者である李書福、そしてスイスの実業家であるエルネスト・ベルタレッリらと並び、チームの10~20%の株式を保有していると推定されている。
また本取引には、昨年シルバーストンに新設されたアストンの最新鋭F1ファクトリー、テクノロジーキャンパスに関連する負債について、HPSがリファイナンスするという合意も含まれているという。
次世代F1レギュレーションが導入される2026年よりアストンマーチンは、ホンダからパワーユニットの供給を受け、ワークスチームとして初のチャンピオンシップ制覇を目指す。
チームは次戦アゼルバイジャンGPを前に、伝説的F1デザイナー、エイドリアン・ニューウェイの起用を発表するものとみられており、英紙タイムズによるとニューウェイは、報酬パッケージの一部としてアストンマーチンの株式を受け取る見通しだ。