
意義を見出すストロールとHRC。アストンホンダ、F1マイアミ予選で「小さな節目」 次のステージへ
アストンマーティン・ホンダは、2026年F1第4戦マイアミGPの公式予選で小さな節目を迎えた。予選で初めて2台そろってキャデラック勢を上回ったのだ。
フェルナンド・アロンソが18番手、ランス・ストロールが19番手という結果は、チームが目指すものとは程遠い。だが、これまで比較対象となってきたアメリカの新規参戦チームを予選で完全に上回ったのは今回が初めてだ。
アストンマーティン・ホンダとキャデラックの差は0.465秒に達した。順位的には後方グリッドであることに変わりはないが、これまでの流れを考えれば、少なくとも最下位争いから一歩抜け出した予選だった。
キャデラック超えが示す「小さな一歩」
この日の結果についてストロールは予選後、まだ詳細なタイムを確認していないとしながらも、キャデラック勢を上回ったことに一定の意義を見出した。
「まだタイムは見てないけど、多少、改善したかもしれない。キャデラック勢の上位に入ったわけだからね。これは今年初めてのことだと思う。その点は良かった」
この認識は、ストロールだけのものではない。ホンダ・レーシング(HRC)の折原伸太郎トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアも、キャデラックより前のグリッドを確保したことを「小さな一歩」と評した。
マシンのパフォーマンスという観点で、ドライバーを含むチーム関係者がわずかながらも前向きな評価を示したのは、これが初めてだ。
だが一方で、チームの視線の先にあるのは、下位の中での相対的な改善ではなく、ワールドチャンピオンシップを争うことにある。
折原TGMは、「もちろん、18位、19位という結果は我々が目指すポジションではなく、さらなるパフォーマンスの向上が必要であることは十分認識しています」とも述べた。
Courtesy Of Honda Motor Co., Ltd
ガレージ内で会話を交わす折原慎太郎(ホンダ・レーシング・コーポレーション トラックサイドゼネラルマネージャー兼チーフエンジニア)、2026年4月30日(木) F1マイアミGPメディアデー(マイアミ・インターナショナル・オートドローム)
競争力改善へ残る大きな課題
ストロール本人も、AMR26の競争力向上を着実に「実感」しているというわけではない。「今のところはあまりない」としたうえで、マシンの根本的な速さについては厳しい見方を崩さなかった。
「もっと大きな改善が必要だ。取り組むべき点は分かってる。パフォーマンスだよ」
ただしこの発言は、アストンマーティン・ホンダが次のステップに踏み出したことを示している。従来は「振動」「信頼性」が繰り返し語られてきたが、ストロールは今回、これらのワードを一切口にせず、マシンの競争力についてのみ言及した。
アストンマーティン・ホンダは、ようやく後方の一角を抜け出す兆しを見せた。次に必要なのは、この「小さな一歩」を目に見える競争力へと変えることだ。
2026年F1マイアミGP予選では、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)がマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)を退け、3戦連続となるポールポジションを獲得した。
決勝レースは日本時間5月3日(日)26時にフォーメーションラップが開始され、1周5,412mのマイアミ・インターナショナル・オートドロームを57周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はフジテレビNEXTで生配信・生中継される。