アルピーヌ、F1残り14戦 新エンジンなしで乗り切る計画? ガスリー、6エレメントが降格リーチ
まだシーズン14戦を残す前半戦ながらも、ピエール・ガスリーの主要パワーユニット・コンポーネントは年間割り当て上限の4基に達したが、アルピーヌはグリッド降格ペナルティを受けるつもりはないようだ。
2023年シーズンの4基目投入第一号はガスリーだった。アルピーヌはF1カナダGPの土曜のフリー走行を前に今季4基目のICE(内燃エンジン)、ターボ、MGU-H/K、そして5基目のエキゾーストを10号車A523に搭載した。
英「RaceFans」によるとスポーティング・ディレクターを務めるアラン・パーメインは「これ以上はないと聞いている。シーズンのかなり早い段階である事は分かっているが、これが現状だ」と語った。
「彼には残りのシーズンを乗り切るのに十分なもの(開封済みコンポーネント)がある。私より遥かに賢い人たちが、走行距離の配分やパワーの劣化、そういったことに注意している」
「現時点ではペナルティなしで残りのシーズンを走り切る計画だ」
今季9戦を終えていずれのコンポーネントも降格リーチに達していないのはポイントリーダーのマックス・フェルスタッペンや角田裕毅を含む以下の5名のみだ。
- マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
- バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)
- 周冠宇(アルファロメオ)
- ケビン・マグヌッセン(ハース)
- 角田裕毅(アルファタウリ)
アゼルバイジャンGPでの火災に続き、カナダGPでは冷却水漏れが生じ、ステアリング・ホイールにトラブルが発生するなど、A523の信頼性は決して高いとは言えない。
パーメインは「パニック」に陥ってはいないと主張し、セッション開始3分で発生したステアリング・ホイールの問題は「完全に稀」なものだったと説明した。
「電気系統のメンバーと話をしたが、あれは我々のパーツではなく購入している部分の問題だった。おそらく全チームのステアリングにあるものだと思う。設計は2008年から変わっておらず、高い信頼性を誇っていた」
「電力供給が滞ったためにクラッチが切れてしまった。ピエールがドライブシャフトを失ったと言ってきたのはそれが理由だ」