アロンソ教官、ストロールは「今後10~15年」アストンをリード…レース中に異例助言
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ステアリングを握っている最中に最大のライバルであるチームメイトに助言を与える風景はF1ではあまり目にする事がないものだが、フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)はランス・ストロールの助けになると信じてある一言を発した。
アロンソはF1第4戦アゼルバイジャンGPのレース中、自身が試行錯誤の末に辿り着いたブレーキバイアスの設定をストロールに勧めるよう、無線を通して自身のレースエンジニアに伝えた。
昨年の僚友エステバン・オコンとの関係を含め、かつてのスペイン人ドライバーを思うと、にわかには信じがたいやり取りだが、2度のF1ワールドチャンピオンは、24歳とまだ若いカナダ人ドライバーが「今後10年、15年」に渡ってチームを率いていくための準備の手助けがしたいと考えているという。
The Raceによるとアロンソはレース後、「僕は今後数年はこのスポーツにいるけど、それほど長くいるわけじゃない。でも彼は今後10年か15年、チームを率いることになる。これからの数年の間にできるだけランスの力になれればって思ってる」と語った。
「週末を通して木曜の段階から僕らは、たくさん話をしている。お互いが過去にここで感じたこと、トラフィックの中で何をすべきか、各々のクルマの計画はどうなっているのか、って事についてね」
「レース中に感じたことや、もう1台の助けになるような新しい何かを見つけた場合、無線で話さなかった事は通常、チームに伝えるようになっている」
アロンソ教官からのアドバイスの前、その後方を走行していたストロールは、2人の前を走るルイス・ハミルトン(メルセデス)を交わす事が先決だとして、チームメイトを攻撃する意思がない事を無線を通してエンジニアに伝えていた。
セーフティーカーの導入によって2人は共にシルバーアローの前に出たが、ストロールは最終的にハミルトンにオーバーテイクを許して7位に終わった。
シャルル・ルクレール(フェラーリ)を追い詰めながらも及ばず4位でクルマを降りたアロンソはレース後、ストロールからハグされるとその体を抱き寄せ、頭を軽くつついた。
4月30日(日)にバクー市街地コースで行われた2023年F1第4戦アゼルバイジャンGP決勝レースでは、3番グリッドからスタートしたセルジオ・ペレス(レッドブル)がスプリントに続き逆転優勝を飾った。
マイアミ・インターナショナル・オートドロームを舞台とする次戦マイアミGPは5月6日のフリー走行1で幕を開ける。