第107回インディ500のプラクティス5が米国現地5月19日(金)に6時間に渡って行われ、3度目の制覇を目指す佐藤琢磨（チップ・ガナッシ）が234.753mph（377.798 km/h）という驚異的なスピードを叩き出し、2日目に続いて再び34台のトップに立った。

これは107年の歴史を持つインディ500史上9番目に速いプラクティスラップで、1996年以来の記録となった。

2番手にはマルコ・アンドレッティ（アンドレッティ・オートスポーツ）が続き、3日連続でホンダエンジンがトップ2を占拠した。3番手にはリーナス・ヴィーケイ（エド・カーペンター）が、4番手には佐藤琢磨の僚友マーカス・エリクソンが、そして5番手にはパトリシオ・オワード（アロー・マクラーレン）が続く結果となった。

佐藤琢磨は予選方式の4周計測=アテンプトでも平均233.413mphをマーク。チームメイトのエリクソンとジョセフ・ニューガーデン（チーム・ペンスキー）を退け最速を刻み、3日間連続でトップを独占したチップ・ガナッシ・レーシングが今週末の予選に向けてコンテンダーとしての地位を確固たるものにした。

セッション序盤にターン4のセーファーバリアに接触スレスレという場面もあった佐藤琢磨は「序盤のランでは（ダウンフォースが）あまりに軽すぎました」と振り返った。

「その後、ダウンフォースを増やした後は良い感触を得ることができました。ただ、終盤に向けてもう1度限界を見極めようとセットアップを変更した結果、ターン4でリフトしなければなりませんでした」

「ですが全体としてはパフォーマンスにかなり満足しています」

伝統的に”ファスト・フライデー”と言われるこの日は土曜の予選に先立ち、ホンダ、シボレーエンジン双方のターボのブースト圧が引き上げられ、約100馬力が追加された。天候は晴天に恵まれたが、コースには強風が吹いた。

初日セッションが雨により中止された本大会5日目の20日(土)は、1時間に渡るプラクティス6に続いて予選1が行われる。セッションの模様は日本時間24時より、スカパー！番組配信「GAORA SPORTS」でライブ配信される。