日本GPのタイヤ戦略はどうなる?2ストップが最速のストラテジー「ライコネンの挽回は可能」とピレリF1
「ドライかつ気温が上昇するならば、2ストップ戦略が最速のストラテジー」F1にタイヤを供給するピレリは、日本グランプリ決勝レースを明日に控えてこう予想した。7日土曜の予選では、メルセデスのルイス・ハミルトンが鈴鹿のコースレコードを更新、スーパーソフトタイヤでポール・ポジションを獲得した。
ピレリが最も効率が良いと考えるのは、スーパーソフトで16周ずつを2スティント走った後、ソフトに履き替える作戦だ。一方で、寒いコンディションとなれば1ストップ戦略も可能だという。こちらはスーパーソフトで22周を走った後、残りをソフトでチェッカーを目指す作戦となる。
8日日曜15時の三重県鈴鹿サーキットは、晴れの予報が出ている。気温は25℃と予選の行われた土曜と大きくは変わらないが、照りつける日差しが路面温度を上昇させる事になるだろう。そのため2ストップ戦略が最適と考えられるが、鈴鹿では度々セーフティーカーが勝負の行方を左右している。今年2017年も、予選Q1やフリー走行で出動した。
予期せぬギアボックス交換によってグリッド降格を受けるメルセデスのバルテリ・ボッタスとフェラーリのキミ・ライコネンは、ライバル勢とは異なり決勝をソフトタイヤでスタートする。現時点ではライコネンは11番グリッドになる見込みだ。
ピレリのレーシングヘッドを務めるマリオ・イゾラは、リバースストラテジーを取る2人のドライバーは、十分良い結果を得られるだろうと予想する。
「明日のレースでは殆どのドライバーが2回ピットストップを行うでしょう。鈴鹿はシーズンを通して最もタイヤに負荷がかかるサーキットの1つです。予選で決勝の戦略が垣間見えましたが、グリッド降格を受ける二人のドライバーがソフトタイヤでレースをスタートします」
「ソフトスタートは、直接のライバル勢に対して第一スティントを長く取ることが可能となります。これによってトラックポジションを上げることができるでしょう。先週のマレーシアGPでは、適切な戦略を立てられれば、後方スタートでも良い結果を得ることが証明されています」
エンジントラブルによってマレーシアのレースを最後方からスタートしたベッテルは、マシンポテンシャルを最大限に発揮しオーバーテイクを連発、表彰台まで後1歩の4位入賞を果たしている。