キャデラック、大規模改良も悪夢の3トラブル…その原因とは? 火花散るボッタスと落ちるペレス。一方で見据える予選Q2

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キャデラックは、大規模なアップグレードを携えてレッドブル・リンクに乗り込んだものの、2026年F1第8戦オーストリアGPの初日フリー走行では計3度ものトラブルに見舞われ、走行時間を大幅に失った。

MAC-26に投入された空力パーツは、グリッド最多の10点に達した。最下位争いから中団争いへの脱却を狙った意欲的なパッケージだったが、金曜日の2回のプラクティスを通じて、セルジオ・ペレスとバルテリ・ボッタスはそろってトラブルに見舞われた。

ECU交換も不発、謎の電気系トラブル

ペレスは2度にわたって予期せぬマシン停止を余儀なくされた。FP1では赤旗、FP2ではバーチャル・セーフティーカー(VSC)導入の原因となった。

最高技術責任者を務めるニック・チェスターによれば、電気系統のトラブルによりマシンが停止したことが直接的な理由だが、詳細な原因はまだ分かっていないという。

14周にとどまったFP1を経て、ペレスはFP2をわずか2周で終えた。厄介だったのは、チームが2つのセッションの間にECU(電子制御ユニット)を丸ごと交換したにもかかわらず、問題が解消されなかったことだ。

ペレスが抱えた問題についてチェスターは、「マシンの電源が落ちる電気系のトラブルだ。今はその原因を探っているところで、いくつか部品を交換した。FP3に向けてさらに多くのパーツを点検していくつもりだ」と説明した。

ペレス自身も、問題の原因がまだ分かっていないことを認めた。

「はっきりとは分かっていない。だから、問題のない一日を過ごせるよう、明日に向けて電気系をほぼ全て交換するつもりだ。やるべきことが山積だよ」

なお、電気系統以外にも、キャデラックは当初の予定通り、FP3に向けてパワーユニット(PU)の交換作業を実施する予定だ。

火花散るボッタス、原因は組み付けミス

発火するバルテリ・ボッタスのキャデラックMAC-26のTトレイ、2026年6月26日(金) F1オーストリアGP FP2(レッドブル・リンク)copyright FORMULA 1

発火するバルテリ・ボッタスのキャデラックMAC-26のTトレイ、2026年6月26日(金) F1オーストリアGP FP2(レッドブル・リンク)

FP2ではボッタスもトラブルに直面した。Tトレイ(フロアの前方)周りが路面と接触するアクシデントに見舞われ、チタン製のスキッドブロックが散らす火花とともにピットへ戻り、わずか6周で走行を打ち切った。

チェスターによれば、この問題はペレスのものとは異なり、チームの作業精度に起因するものだったという。

「フロア前方中央部の組み付けに問題があった。そのため車高が想定以上に下がってしまった」とチェスターは説明した。

僅か8周もQ2を視野、新型PUは見送り

チームとしてのFP2の総周回数は8周にとどまった。新たなアップグレード・パッケージへの理解を深めようとする最中に、相次ぐトラブルが重なる悪夢のような一日となった。

それでも、チェスターはパフォーマンス面で一定の前進があったとし、信頼性の問題を抑え込めればQ2進出も十分にあるとの見方を示した。

「難しい一日だったが、我々は2台に大掛かりなパッケージを持ち込んだ。FP1で得られた兆候としては、それによって一歩前進したように見えた。今夜は他の問題を解決するために仕事が山積みだが、それもまたこの仕事の面白さの一部だ」

「我々は何度かQ2にあと一歩のところまで迫っている。モナコでは0.06秒差だったし、マイアミでもかなり近かった。チャンスは十分にあると思う。そのためにはFP3をトラブルフリーで過ごす必要がある」

なお、キャデラックは、フェラーリが今週末に投入したアップグレード版PUの採用を見送った。空力アップグレードの投入だけで手いっぱいで、同時にPUを変更するのは負担が大きすぎたためだという。

新型PUの投入時期は現時点で未定だが、翌戦のイギリスGPか、さらにその次のベルギーGPが見込まれる。


2026年F1オーストリアGPの初日FP2をトップで締め括ったのはアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)。2番手にはオスカー・ピアストリ、3番手にはランド・ノリスと、マクラーレン勢がこれに続く結果となった。

FP3は日本時間6月27日(土)19時30分から、公式予選は同23時から1時間に渡ってレッドブル・リンクで開催される。セッションの模様はフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

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