
メルセデス圧巻の速さに疑念、圧縮比を疑うハミルトンがFIA照会を示唆/F1オーストラリアGP予選
2026年F1開幕戦オーストラリアGP予選でメルセデスが圧倒的なパフォーマンスを見せたことを受け、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)は、圧縮比に関する規則のグレーゾーンを突いた結果ではないかとの疑念を示し、国際自動車連盟(FIA)への照会を示唆した。
新世代パワーユニットによる初のグリッド争いでは、メルセデスのジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリがフロントロウを独占。後続を約0.8秒も突き放す異次元の速さを見せた。
ポールシッターの元チームメイト、ラッセルから0.96秒遅れの7番手に終わったハミルトンは予選後、「はっきりしているのは、彼らがどのプラクティスでもエンジンの実力を見せていなかったってことだ。圧縮比の話があるからね」と語った。
Courtesy Of Ferrari S.p.A.
パドックを歩くルイス・ハミルトン(フェラーリ)、2026年3月7日(土) F1オーストラリアGP(アルバート・パーク・サーキット)
今季のレギュレーションでは、圧縮比は最大16:1に制限されている。だがメルセデス製パワーユニットは、温間ではなく冷間状態で行われる圧縮比測定の規定を逆手に取り、実際の運用時にはこれを超える数値を実現しているのではないかとの疑いが持たれている。
ハミルトンは、メルセデスがエンジンパワーだけで各セクターあたり「コンマ2秒以上」のアドバンテージを得ている可能性があると分析し、自身の見解を赤裸々に語った。
「彼らはエンジンに関して本当に良い仕事をしている。僕らも同じだけどね。それでも、パワーだけでどうして各セクターでコンマ2秒以上も速いのか、興味深いところだ」
「もしそれが圧縮比に関係しているなら、なぜFIAが何もしていないのか、そして是正のために何が行われるのかを知りたい。もし僕の見当違いなら、僕らがもっと良い仕事をしなきゃならないってことだけど」
FIAはすでに、パワーユニット各メーカーとの全会一致の合意に基づき、圧縮比の測定規定を改定する方針を決定している。6月の第7戦以降、130℃の温間状態での新たな測定検査が導入され、来季からはこの温間検査のみが採用される予定だ。
だがハミルトンは、開幕戦で露呈したメルセデスとの大きなギャップを目の当たりにし、強い危機感を示している。
ハミルトン自身は、Q2から発生したデプロイメント関連のトラブルに阻まれ7番手に終わった。一方でチームメイトのシャルル・ルクレールは4番手グリッドを確保した。
「トラブルがなければ、3番手か4番手は狙えたはずだ」とハミルトンは振り返る。
「クルマの感触は週末を通して良かったし、モチベーションも高い。メルセデスに迫るのは難しかったと思うけど、まだまだ改善の余地は大きいと思う」