
ラッセル、マックス抑え今季2勝…角田入賞逃す―マクラーレン連覇も同士討ち / F1シンガポールGP 2025《決勝》結果と詳報
2025年FIA-F1世界選手権第18戦シンガポールGPが10月5日にマリーナベイ市街地コースで行われ、ランド・ノリスが3位、オスカー・ピアストリが4位でフィニッシュ。この結果、マクラーレンが昨季に続くコンストラクターズ選手権連覇を達成した。
62周にわたる決勝レースはジョージ・ラッセル(メルセデス)の独壇場となり、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)を5.430秒差で下してポール・トゥ・ウイン。今季2勝目、キャリア通算5勝目を挙げた。角田裕毅(レッドブル)は序盤の4ポジションダウンが大きく響き、12位に終わった。
Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.
F1シンガポールGP決勝レースにおけるドライバー別タイヤ戦略と順位、2025年10月5日 (マリーナベイ市街地コース)
マクラーレン連覇も同士討ち
1時間ほど前まで降り続けたにわか雨の影響で、路面は完全にリセットされたが、全車スリックタイヤを装着。昨年大会に続き、セーフティカーが一度も導入されない比較的落ち着いた展開となったものの、1周目からドライバーズ・ランキング上位3名の接触が発生する波乱含みでスタートした。
5番手スタートのノリスはスタート直後、アグレッシブにレースを展開した。ターン3に向けて2番手争いに躍り出ると、コーナーへの進入でフェルスタッペンのリアに軽く接触し、フロント左翼端板を破損。その直後には、チームメイトのピアストリとの間でホイール同士の接触も発生した。
Contact between the top-three title protagonists!
Let's take a look at the onboard of the race start from Lando Norris' view 👀⬇️#F1 #SingaporeGP pic.twitter.com/1LZvbQFzCO
— Formula 1 (@F1) October 5, 2025
ピアストリはこの一件に不満を漏らし、「ランドが僕を押しのけて行くのはOKってこと?どうなってるんだ?」と無線で不満を訴えた。ピットストップでは左リアの交換に手間取り3秒以上余計にロス。ノリスから2秒遅れの4位でフィニッシュした。
マクラーレンのコンストラクターズ連覇は、アイルトン・セナが在籍した1988年から1991年の4連覇以来初の快挙。これにより、通算タイトル数をウィリアムズの9回を上回る10回目とし、フェラーリに次ぐ歴代2位の記録を樹立したが、チームメイト同士での接触は祝賀に影を落としそうだ。
Courtesy Of McLaren
表彰台の上でコンストラクターズ選手権連覇を祝うマクラーレンのメンバー、2025年10月5日F1シンガポールGP
ラッセル、危なげないポール・トゥ・ウイン
ポールポジションからスタートしたラッセルは、10周目までにフェルスタッペンに対して5秒のリードを築く完璧なレースを展開。以降も安定したペースを維持し、カナダGP以来となる今季2勝目、キャリア通算5勝目をマークした。
チームメイトのアンドレア・キミ・アントネッリは1周目にノリスに抜かれた後、ポジションを取り戻せず5位フィニッシュ。メルセデスはダブルトップ5で週末を締めくくった。
フェルスタッペン、トラブル抱えながらも2位死守
ソフトタイヤでスタートしたフェルスタッペンは、トップ10勢の中で最も早い19周目にハードへ交換。だが、レースを通してダウンシフトの不具合を抱え、37周目のターン14では大きくロックアップし、壁に接触しかけるヒヤリとする場面もあった。
それでも持ち前のペースで踏みとどまり、ラッセルに次ぐ2位を守り切った。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
表彰台で優勝を喜ぶジョージ・ラッセル(メルセデス)、2位マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3位ランド・ノリス(マクラーレン)、ペトロナスCEOのテンコ・ムハンマド・タウフィク、2025年10月5日(日) F1シンガポールGP決勝(マリーナベイ市街地コース)
ハミルトン、ブレーキトラブルで不穏な空気
フェラーリ勢はシャルル・ルクレールが6位、ルイス・ハミルトンが7位でフィニッシュしたが、レース後の調査を経て5秒ペナルティが科されたため、ハミルトンは8位に降格した。
ハミルトンは残り3周、アントネッリと5位争いを繰り広げていたが、ターン16のブレーキングゾーンでオーバーシュート。ブレーキに問題を抱えて一気にペースを落とし、ルクレールに先行を許した。
またトラブルの影響で最終ラップ中に4度のトラックリミット違反を犯し、レース後にスチュワードに召喚され、ペナルティを受けた。
角田裕毅、序盤に後退も粘りのレース
角田はソフトスタートながらも、スタート直後、フランコ・コラピント(アルピーヌ)に追い抜きを許して14番手に後退。さらに2周目までに17番手に落ち込む「人生最悪のスタート」を切った。
一方で、クリーンエアーでの巻き返しを狙うべく、誰よりも早い13周目にピットイン。前に18.5秒の空間が広がる好位置でコースに復帰したが、アンダーカットを防ぐべく、その翌周にコラピントもピットイン。角田の7秒前でコースへ戻った。
角田は10周後にはコラピントを射程に収め、43周目にミスを誘ってオーバーテイク。さらに、他車のピットにより44周目にスタートポジション13番手まで巻き返すと、エンジンに問題を抱えて1周あたり0.3秒程度をロスしていたアイザック・ハジャー(レーシング・ブルズ)のDRS圏内まで踏み込んだ。
だが、チームメイトのフェルスタッペンを含む先頭集団に追いつかれ、道を譲る過程で大幅にタイムをロス。さらに残り5周、フレッシュなソフトタイヤを履くカルロス・サインツ(ウィリアムズ)に交わされ12番手に後退した。
奮闘したサインツとアロンソ
DRS規定違反により予選結果から除外され18番手スタートとなったサインツだったが、冷静なレース運びで挽回を果たした。ミディアムタイヤで誰よりも長く第1スティントを引っ張り、52周目にソフトへ交換。残り3周でハジャーをオーバーテイクし、10位でチェッカーを受けて逆転入賞を飾った。
一方、フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)はオリバー・ベアマン(ハース)を抑えて中団最上位となる7位入賞を果たした。
ノリス同様、右フロントの交換に時間を要し、6秒以上もの余計なロスに見舞われ、「毎ラップで俺に話しかけてきたら無線切るからな」と苛立ちをあらわにする場面もあった。それでも、レース中盤、ハジャーを交わすと無線でこう叫んだ。
「今日のヒーローにトロフィーを!」
自らのオーバーテイクを称賛する言葉なのか、それともハジャーのアグレッシブなディフェンスを皮肉ったものなのかは、判然としなかった。
また、ハミルトンのわずか0.4秒後方で8位フィニッシュすると、ブレーキトラブルを抱えながらも走行を続けたハミルトンを激しく非難。最終的にはハミルトンにペナルティが科され、7位に昇格した。
ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)は45周目のブレーキング中にスピンを喫したものの、ランオフエリアでストップし壁との接触を回避。セーフティーカーの導入には至らなかった。
チームメイトのガブリエル・ボルトレートは1周目の接触でフロントウイングを破損し、17位完走に終わった。
LAP 44/62
Nico Hulkenberg has a dramatic spin at Turn 7, but keeping out of the wall! 🤯🔄#F1 #SingaporeGP pic.twitter.com/S8BF1PLdcM
— Formula 1 (@F1) October 5, 2025
| Pos | No | Driver | Team | Laps | Time | PTS |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 63 | ラッセル | メルセデス | 62 | 1:40:22.367 | 25 |
| 2 | 1 | フェルスタッペン | レッドブル | 62 | +5.430s | 18 |
| 3 | 4 | ノリス | マクラーレン | 62 | +6.066s | 15 |
| 4 | 81 | ピアストリ | マクラーレン | 62 | +8.146s | 12 |
| 5 | 12 | キミ・アントネッリ | メルセデス | 62 | +33.681s | 10 |
| 6 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 62 | +45.996s | 8 |
| 7 | 44 | ハミルトン | フェラーリ | 62 | +80.251s | 6 |
| 8 | 14 | アロンソ | アストンマーチン | 62 | +80.667s | 4 |
| 9 | 87 | ベアマン | ハース | 62 | +93.527s | 2 |
| 10 | 55 | サインツ | ウィリアムズ | 61 | +1 lap | 1 |
| 11 | 6 | ハジャー | レーシングブルズ | 61 | +1 lap | 0 |
| 12 | 22 | 角田裕毅 | レッドブル | 61 | +1 lap | 0 |
| 13 | 18 | ストロール | アストンマーチン | 61 | +1 lap | 0 |
| 14 | 23 | アルボン | ウィリアムズ | 61 | +1 lap | 0 |
| 15 | 30 | ローソン | レーシングブルズ | 61 | +1 lap | 0 |
| 16 | 43 | コラピント | アルピーヌ | 61 | +1 lap | 0 |
| 17 | 5 | ボルトレート | ザウバー | 61 | +1 lap | 0 |
| 18 | 31 | オコン | ハース | 61 | +1 lap | 0 |
| 19 | 10 | ガスリー | アルピーヌ | 61 | +1 lap | 0 |
| 20 | 27 | ヒュルケンベルグ | ザウバー | 61 | +1 lap | 0 |
コンディション
| 天気 | 晴れ |
|---|---|
| 気温 | 29℃ |
| 周回数 | 62 |
セッション概要
| グランプリ名 | F1シンガポールGP |
|---|---|
| レース種別 | 決勝 |
| レース開始日時 |
サーキット
| 名称 | マリーナベイ市街地コース |
|---|---|
| 設立 | 2008年 |
| 全長 | 4940m |
| コーナー数 | 19 |
| 周回方向 | 反時計回り |