
マルコ、マクラーレン育成離脱ダンとの交渉認める「非常にレッドブル的なドライバー」
レッドブルの育成プログラムを統括するヘルムート・マルコが、マクラーレンを離脱したばかりの若手有望株アレックス・ダンを同プログラムへ迎え入れる意向を示した。F1第18戦シンガポールGPの現地で、イギリスの公共放送『BBC Sport』に対し、「彼がフリーになった今、話し合いを進めているところだ」と交渉を認めた。
「非常にレッドブル的なドライバー」
19歳のアイルランド人ドライバーについて、マルコは「非常にアグレッシブで速く、マシンコントロールも優れている。今はまだミスも多いが、非常にレッドブル的なドライバーだ」と高く評価した。
マクラーレンでの早期F1昇格の道が閉ざされていたダンにとって、レッドブル加入は大きな転機となる。仮に合意に至れば、2026年もFIA-F2選手権に参戦してスキルを磨き、2027年にレーシング・ブルズからF1デビューを果たす可能性が開かれる。
ダンがF1に昇格するためには、FIAスーパーライセンスの発給条件を満たさなければならない。2026年シーズン前に取得するには、今季のF2でランキング3位以内に入ることが不可欠だ。シーズン2戦を残した現段階でダンはランキング5位。3位ルーク・ブラウニングとの差は31ポイントと大きく開いている。
鮮烈なデビューとマクラーレン離脱
ダンは2024年5月にマクラーレン育成プログラムに加入。今季はロダン・モータースポーツからF2に参戦する傍ら、NEOMマクラーレン・フォーミュラEチームのリザーブ兼開発ドライバーも務めていた。
F2ではルーキーながらバーレーンとイモラでフィーチャーレースを制覇。また、今年6月のオーストリアGPではF1週末デビューを果たし、FP1で4番手タイムを記録した。トップを刻んだ同じマシンに乗るオスカー・ピアストリとの差はわずか0.069秒と、パドックに鮮烈な印象を残した。
だが、シンガポールGPを前にマクラーレンとの契約終了が発表された。F1昇格のタイムラインで意向が折り合わず、双方合意の上で解消に至ったとみられる。
レッドブル育成体制への影響
一方、来季のレーシング・ブルズ昇格が噂されるもう一人の若手、アーヴィッド・リンブラッドは、2戦を残してF2ランキング7位と、ダンの下にとどまっている。マルコがこのタイミングでダンとの交渉を明らかにしたことは、現育成ドライバーであるリンブラッドへのプレッシャーとも解釈できる。
レッドブルは伝統的に複数の若手ドライバーを競わせながら育成する方針を取っており、ダンの加入が実現すれば、育成プログラム内の競争はさらに激化することになる。