
”落ち度”認めるブリアトーレ、コラピント交代に後悔の念―ドライバー人事に揺れるアルピーヌ…今季中の更なる変更も
アルピーヌの実質的なF1チーム代表であるフラビオ・ブリアトーレは、2025年シーズン途中にジャック・ドゥーハンを降ろし、フランコ・コラピントを起用した決断について、後悔の念に駆られているようだ。
新人に過度な重圧、「見落とし」認めるブリアトーレ
22歳のアルゼンチン人ドライバー、コラピントは、今季に向けてリザーブドライバーとしてウィリアムズからアルピーヌへレンタル移籍。6月のエミリア・ロマーニャGPでレギュラー昇格を果たしたが、ここまで一度もポイントを獲得できていない。
F1第15戦オランダGPのイベント初日、ブリアトーレは新人ドライバーに過度なプレッシャーを与えたという点で、交代人事そのものが誤りだった可能性を示唆した。
「我々はドゥーハンをフランコと交代させたが、もしかすると彼もまた、F1で戦うという過度なプレッシャーを抱えてしまったのかもしれない」とブリアトーレは語った。
「ピエール(ガスリー)のような優れたドライバーと比較され続ける環境で、我々は彼に負担をかけ過ぎたのかもしれない。ドライバーもまた一人の人間であるということを忘れてはならない。彼らは若く、19歳、20歳、22歳、23歳に過ぎないのだから」
「ドライバーの“人間的な側面”を過小評価するのは誤りだ。我々は常にタイムばかりを追い求めてしまう。私はコラピントというドライバーのマネジメントにおいて何かを見落としていたのかもしれない」
アルピーヌが、同じく22歳のルーキー、ドゥーハンに与えたチャンスは、開幕戦を含めてわずか6戦だった。ベンチ脇に控えるコラピントの存在が、ドゥーハンのプレッシャーを高める一因となり、これがコース上での走りに影響したと見られている。
copyright FORMULA 1
17番手でSQ1敗退を喫した後、インタビューに応じるジャック・ドゥーハン(アルピーヌ)、2025年5月2日F1マイアミGPスプリント予選(マイアミ・インターナショナル・オートドローム)
「結果を残せない」コラピント
アルピーヌは現在、コンストラクターズ選手権の最下位に沈んでいる。獲得した20ポイントはすべてガスリーによるもので、コラピントは依然として戦力になっていない。
「ドライバーがこのクルマに対応するのはかなり難しい。現行マシンは非常に重い一方、かなり速い。もしかするとフランコにF1はまだ早かったのかもしれない。あと1年、2年待つべきだったのかもしれない」とブリアトーレは吐露した。
「結果だけを見れば、私は満足していない。結果は重要だ。ただ、彼は懸命に努力しているし、我々もエンジニアリングチームとともに彼のために最善を尽くしている。だが、私が期待していた結果をコラピントは残せていない」
Courtesy Of Red Bull Content Pool
決勝前のグリッドに立つナオミ・キャンベルとフラビオ・ブリアトーレ(アルピーヌF1 エグゼクティブアドバイザー)、2024年9月15日(日) F1アゼルバイジャンGP決勝(バクー市街地コース)
不透明な”今後”のラインナップ
コラピントは母国アルゼンチンで高い人気を誇り、財政的な後ろ盾としてチームに貢献している。長期契約を結んでいる立場ではあるが、F1においては結果がすべてであり、今後の成績次第ではさらなるドライバー交代が起こる可能性も否定できない。
サマーブレイク前には、アルピーヌがコラピントの後任候補としてバルテリ・ボッタス及びセルジオ・ペレスの起用を検討していたとの報道もあったが、両者はともに2026年に向けてキャデラックと契約を結んだ。
ブリアトーレは、2025年の残りのシーズンを含めた今後のドライバーラインナップについて「正直なところ、分からない」と語り、さらなる交代の可能性を示唆した。ただし経験豊富なドライバーの選択肢は限られており、現行グリッドにおける即戦力候補となると、角田裕毅やリアム・ローソンといった名前が挙がる程度だ。
とはいえ、両者は今季のシートを確保しているため、2026年はさておき、今シーズン中に起用するのは難しい。その場合、昨シーズンまでF1に参戦していたケビン・マグヌッセンやダニエル・リカルドの名前が候補として浮上するが、両者ともにF1復帰に否定的な姿勢を示しており、現実的な選択肢にはなり得ないのが実情だ。