元F1チーム代表の弟オークス、保釈と初公判日程が決定―所持品に現金1.7億円

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元アルピーヌF1チーム代表オリバー・オークスの5歳年下の弟であり、英ハイテックGPの元取締役でもあるウィリアム・オークスが、約88万ポンド相当の現金を不正に所持していたとして逮捕された件で、新たに保釈が認められ、初公判の日程が2027年4月に設定されたことが明らかになった。

テスト初日のチーム代表記者会見に出席したローラン・メキーズ(レーシング・ブルズ代表)、オリバー・オークス(アルピーヌ代表)、クリスチャン・ホーナー(レッドブル・レーシング代表)、2025年2月26日(水) F1プレシーズンテスト初日(バーレーン・インターナショナル・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

テスト初日のチーム代表記者会見に出席したローラン・メキーズ(レーシング・ブルズ代表)、オリバー・オークス(アルピーヌ代表)、クリスチャン・ホーナー(レッドブル・レーシング代表)、2025年2月26日(水) F1プレシーズンテスト初日(バーレーン・インターナショナル・サーキット)

大量の現金所持で逮捕、容疑は「犯罪財産の移転」

事件が発生したのは2025年5月1日。イングランド中部のシルバーストン・パーク地区において、ロンドン警視庁がウィリアムを「犯罪収益の移転(transferring criminal property)」容疑で逮捕した

地元メディアの報道によれば、その際に押収された現金は、英ポンドで83万1,885ポンド、ユーロで4万6,120ユーロ、米ドルで1万ドルにのぼり、合計で約88万ポンド(約1億7,280万円)相当。個人が正当な理由なく所持するには不自然な額とされ、刑事事件として起訴された。

保釈と今後の審理、F1界にも波紋

ウィリアムは逮捕から2日後にノーザンプトン治安判事裁判所へ出廷。その後、ノーザンプトン刑事法院にも出廷し、無罪を主張した。これを受け、エイドリアン・ラッキング判事は、ウィリアムの保釈を認め、初公判を2027年4月に設定した。これにより、本格的な裁判開始までに約2年の猶予期間が設けられることとなった。

ウィリアムは逮捕後も一時はハイテックGPの取締役に名を連ねていたが、6月13日付で正式に辞任。なお、同チームには兄であるオリバー・オークスも取締役として在籍しているが、事件発覚後、オリバーはアルピーヌF1チームの代表職を辞任している。