決勝レース前に混雑するヤス・マリーナ・サーキットのメインストレート、2024年12月8日F1アブダビGP決勝レース
Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

2024年F1アブダビテスト:概要とドライバーラインナップ―角田裕毅は初レッドブル、岩佐と平川も再出走

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シーズンのフィナーレは幕を閉じたが、コース上のアクションはまだ終わらない。全10チームは2024年の最終戦であるアブダビGPを終えた後も現地に留まり、12月10日(火)に開催されるポストシーズンテストで再び作業に取り組む。

ポストシーズンテスト概要

F1のポストシーズンテストは、チームやドライバーだけでなく、FIAやタイヤサプライヤーが翌年の準備を進めるための場として、2009年に導入された。その後、2010年以降は最終戦が開催されるヤス・マリーナ・サーキットで恒例行事として実施されている。

テストは1日がかりで行われ、午前と午後の2つのセッションで構成される。

各チームには2台の現行マシンを用意することが「義務」付けられており、その各々で異なるプログラムを実施する。新しいパーツの導入やアップグレードは厳しく禁止されており、ソフトウェアの変更も原則として認められていない。

  • 1台は来季タイヤテスト用
    スーパーライセンス保持者限定
  • 1台はルーキー用
    グランプリ参戦経験が2戦以下のルーキー限定

日本に限らずテレビ中継、インターネットでの生配信は行われない。

ドライバーラインナップ

注目すべきは、2021年にF1デビューを果たして以来、初めてレッドブルの現行F1マシン(RB20)をドライブする角田裕毅だ。また、アブダビGPのFP1に出走した岩佐歩夢と平川亮にも注目が集まる。

ドライバーラインナップの決定にどの程度影響を与えるかは不透明であるものの、角田裕毅にとっては、キャリアの分岐点となる可能性を秘めた重要な機会となる。これは、仮にセルジオ・ペレスが2025年のレッドブルのシートを失った場合、その後任を巡る争いの中で評価を高めるチャンスとなり得るためだ。

岩佐歩夢は再びRBの「VCARB 01」をドライブする。一方、平川亮はTOYOTA GAZOO Racingと提携するハースのガレージへと移動し、FP1で使用したマクラーレンMCL38とは異なる「VF-24」を走らせる。

現時点での各チームのドライバーラインナップは以下の通り。

チーム 担当ドライバー
タイヤテスト ルーキー枠
レッドブル 角田裕毅 アイザック・ハジャー
RB リアム・ローソン 岩佐歩夢
ハース エステバン・オコン 平川亮
メルセデス ジョージ・ラッセル アンドレア・キミ・アントネッリ
フレデリック・ヴェスティ
フェラーリ シャルル・ルクレール アントニオ・フォコ
アーサー・ルクレール
マクラーレン ランド・ノリス
オスカー・ピアストリ
パトリシオ・オワード
アストン フェリペ・ドルゴビッチ ジャック・クロフォード
アルピーヌ ジャック・ドゥーハン ポール・アーロン
ザウバー ニコ・ヒュルケンベルグ ガブリエル・ボルトレート
ウィリアムズ カルロス・サインツ ルーク・ブラウニング

フェラーリに移籍するルイス・ハミルトンは、メルセデスとのプロモーションイベントに参加しなければならず、テストには参加しない。

エステバン・オコンはアブダビGPの参戦を辞退するという事実上の早期契約解除に合意し、ハースからの参加権利を得た。

メルセデスとザウバーは、2025年の布陣そのままのラインナップでテストに取り組む。

カルロス・サインツは、フィルミングデーを利用したテスト前日の走行に続き、ウィリアムズをドライブする。

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