エイドリアン・ニューウェイが設計したレッドブル初のハイパーカー「RB17」の実車画像、2024年7月12日 (3)
Courtesy Of Red Bull Content Pool

レッドブル、ハイパーカー「RB17」を世界初公開…鬼才ニューウェイが贈るF1相当のパフォーマンス

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空力の鬼才と名高い天才デザイナー、エイドリアン・ニューウェイが手掛けたレッドブル初のハイパーカー「RB17」がグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで世界初公開された。

RB17は1993年を以てF1で禁止されたアクティブサスペンションを備え、2シーターのカーボンファイバー製モノコックにコスワース製の4.5リッターV10自然吸気エンジン(最大15,000rpm)をミッドマウント。カーボンファイバー製ギアボックスを介して後輪を駆動し、1速とバックをサポートする電気モーターが必要に応じて200馬力を追加する。

エイドリアン・ニューウェイが設計したレッドブル初のハイパーカー「RB17」の実車画像、2024年7月12日 (1)Courtesy Of Red Bull Content Pool

エイドリアン・ニューウェイが設計したレッドブル初のハイパーカー「RB17」の実車画像、2024年7月12日 (1)

エイドリアン・ニューウェイが設計したレッドブル初のハイパーカー「RB17」の実車画像、2024年7月12日 (2)Courtesy Of Red Bull Content Pool

エイドリアン・ニューウェイが設計したレッドブル初のハイパーカー「RB17」の実車画像、2024年7月12日 (2)

重量は900kg未満で1,200馬力以上を誇り、F1マシンのフロアよりも遥かに大きなダウンフォースを発生させることで「F1相当のラップタイム」と350km/hを超えるトップスピードを実現しながらも、F1マシンよりも遥かに容易に所有、運用が可能とされ、ル・マン・ハイパーカー安全規定にも準拠する。

ニューウェイが設計を手掛け、また、史上最高のサウンドを奏でるF1マシンと自ら評するマクラーレンの2000年型「MP4-15」にヒントを得た10-in-1を排気システムとして採用し、できるだけ多くのサーキットの規制に適合すべく騒音は105db以下に抑えられている。

販売されるのは僅か50台で、お値段は600万ポンド弱、日本円にして12億円ほどになるというから驚きだ。

外装の塗装色から内装の素材まで、細部に渡ってオーダーメイドすることができ、本来は純粋なサーキット専用車であるものの、希望すれば公道走行可能な仕様に変更することも可能とみられている。また、購入者には世界有数のサーキット走行を体験できるトラックイベントを含むフルカスタマージャーニーが提供される。

「コンセプトから納品まで、究極のハイパーカーに挑むというアイデアを私は長年に渡って温めてきた。これは素晴らしいプロジェクトであり素晴らしい旅だった」とニューウェイは語る。

「RB17ハイパーカーは、我々が求める圧倒的なパワー、スピード、美しさをすべて体現している。適応性能は極めて高く、F1スピードでのスリル溢れるドライビングを友人やパートナーと楽しめるように2シーターとして設計した」

RB17についてレッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表は「レッドブル・アドバンスド・テクノロジーズがこれまで取り組んだ中で最も本格的でエキサイティングなものの一つだ」と語る。

「F1の世界で20年にわたる実績があり、パフォーマンス中心の組織である我々にとって、ハイパーカーをゼロから独自設計することは当然の成り行きだった」

「これは技術革新と実績、感情的な魅力を兼ね備えた画期的なマシンだ。RB17が未来のクラシックカーになることを期待している」

RB17は今夏に初のサーキットテストが行われる予定で、ニューウェイはRB17の完成を以てレッドブルでの職務に終止符を打ち、2025年第1四半期を以てチームを去る。