ラッセル「そうとしか考えられない」フェルスタッペンとの差にショック、「かなり悲惨」と嘆くハミルトン
F1第11戦オーストリアGPスプリント予選のリザルトはメルセデス勢にとって不本意なものとなった。4番手に留まったジョージ・ラッセルはポールタイムとのギャップにショックを受け、ルイス・ハミルトンは「かなり悲惨」だったと嘆いた。
低ドラッグ仕様の新型ビームウイングが投入されたメルセデスW15はFP1で有望なペースを見せつけた。最速をマークしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)はソフト、一方で5番手を記録したハミルトンはハードタイヤを履いており、コンパウンド差を補正すると優にレッドブルを上回る速さだった。
それだけに、スプリント予選ポールを獲得したフェルスタッペンとのギャップが0.368秒と大きく開いたことにラッセルは驚きを隠さなかった。それだけ自信があったのだ。
「SQ3でのラップは本当に上手くいったと思ったんだけど、結果的にギャップに驚くことになってしまった」とラッセルは語る。
「多分、アウトラップで少しやり過ぎてタイヤを使いすぎてしまい、ピークグリップを失ったんだと思う。そうとしか考えられない」
「何しろラップそのものの感触は良かったし、多分、あのセッションの中でベストなラップだったからね」
「かなり後手に回ってしまったけど、4番手というポジションは明日のレースに向けては悪いものじゃないし、スプリントでは間違いなく表彰台を狙いにいくつもりだ。もちろん、メインレースが何より重要だけどね」
「とは言え、自分達が争いに絡めていることがまた確認できて良かった。多分、現時点ではフェラーリを若干リードしてるけど、マクラーレンの方が僅かに上にいるように思う」
「でも、これまでよりも安定的に上位に食い込めているから嬉しい」
一方のハミルトンはSQ1のターン1で縁石に乗り上げ、ターン6でグラベルに飛び出し、フロアにダメージを負ったことでダウンフォースが失われ、最終的にチームメイトからコンマ2秒遅れの6番手に甘んじた。
「まったく争いに絡めなかった。セッション全体を通してかなり悲惨な展開だった」とハミルトンは語る。
「プラクティスは良かったし、クルマのフィーリングも良かった。ポールポジションを獲得できるほどのペースはなかったけど、それにしてもラップが酷すぎた」
「ここでのオーバーテイクは言うほど楽じゃないと思うけどベストを尽くすつもりだ」
「大抵の場合、ここでのレースはそれほど荒れることはないから、明日のグランプリ予選に焦点を当てて良いタイムを出せるよう取り組むことになると思う」
2024年F1オーストリアGPスプリント予選でポールポジションを獲得したのはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。2番手ランド・ノリスを1000分の93秒差で退けた。3番手にはオスカー・ピアストリが続き、マクラーレン勢が背後につけた。
スプリントは日本時間6月29日(土)19時から、グランプリ予選は同23時から1時間に渡ってレッドブル・リンクで開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。