フェラーリのF1技術責任者、アストンマーチンと契約との報道
フェラーリでシャシー及び空力担当テクニカル・ディレクターを務めるエンリコ・カルディーレがアストンマーチンF1チームと契約したと伊Formu1a.unoが2024年6月24日(月)、報じた。
49歳のイタリア人エンジニアは、F1世界選手権制覇の野望に向かって邁進するローレンス・ストロール率いる英国シルバーストンのチームからのオファーを受け入れたとされる。現時点でチームからの正式発表はない。
カルディーレの移籍にはガーデニング休暇が必要と考えられるが、アストンへの具体的な合流の時期などは明らかにされておらず不明だ。
なおフェラーリはアストンマーチンやウィリアムズなど複数のチームと同様に、2025年第1四半期を以てレッドブルを去る鬼才エイドリアン・ニューウェイにアプローチしていると見られているが、カルディーレの今回の離脱はこれとは無関係の動きだと伝えている。
車体開発を指揮する上級エンジニアの喪失はスクーデリアにとって痛手となるが、チームは5月にメルセデスの元パフォーマンスディレクター、ロイック・セラとの契約を発表した。
報道によるとカルディーレの事実上の後任はセラが務める見通しだという。52歳のフランス人エンジニアは10月1日にフェラーリに合流する予定だ。
イタリア・トスカーナ州アレッツォに生まれたカルディーレはフェラーリ一筋にキャリアを歩んできた。
フェラーリの風洞をテーマにした論文を書き、2002年にピサ大学で航空工学の学位を取得すると、卒業後も3年間に渡って大学に残りフェラーリとの共同研究に参画。2005年にマラネッロに入社し、空力面を監督する立場としてGTプロジェクトに従事した。
2016年にはエアロ開発責任者としてF1を担うゲスティオーネ・スポルティーバ部門に加わり、翌年には車両プロジェクトマネージャーに就任。2019年にマッティア・ビノットがチーム代表に就任すると、エアロ開発責任者と車両プロジェクトマネージャーの兼任を命じられた。
更に2020年8月には、新たに設立されたパフォーマンス開発部門の責任者に就任。2021年1月1日からは新設のシャシー部門責任者を兼任し、2023年にシャシー及びエアロ部門のテクニカル・ディレクターに任命された。