飛躍アルファタウリ…中団全体の”脅威”と恐々アルボン、半ば諦めムードの周冠宇
アップグレード・パッケージからパフォーマンスを引き出し、目覚ましい活躍を続けるアルファタウリについてアレックス・アルボンは、今やウィリアムズのみならずミッドフィールド全体にとっての「脅威」との考えを示した。
シーズン前半戦こそコンストラクターズ選手権最下位に甘んじていたものの、シンガポールGPでのリアム・ローソンの9位入賞を経てアルファタウリは、米国大陸3連戦で計16ポイントを加算した。
僅か3週間でベルギーGPまでの前半戦で獲得した総ポイントの5倍を超える得点を稼いだことでアルファタウリはコンストラクターズ選手権8位に浮上。2017年以来となるトップ7入りを狙うウィリアムズとの差を7ポイントにまで縮めた。
古巣アルファタウリ(旧トロ・ロッソ)についてF1ラスベガスGPを前にアルボンは「彼らがここ数戦、ステップアップしているのは確実だ。僕らだけじゃなくアルピーヌやミッドフィールドにとって、ますます脅威になってきている」と語った。
「だから彼らを撃退するのが難しい状況が続いているわけだけど、まだ2レースが残っている。その差は7ポイントだ」
初開催を迎える今週末のラスベガス市街地コースは、ロングストレートと90度コーナーが組み合わされた「FW45」向きのレイアウトを持つ。
アルボンは獲得ポイントが2点に留まった過去2戦より高い競争力を発揮できると考えているが、それでも角田裕毅とダニエル・リカルドがドライブする今のAT04には僅かに及ばないと予想する。
「今週末に向けては、メキシコやブラジルの時よりクルマに競争力がある事を祈っているけど、消耗戦になるだろうから、あらゆる手を尽くさなきゃならない。理論上では彼らの方が僕らより少し速いだろうからね」とアルボンは語った。
アルファタウリから5点遅れのアルファロメオは、残り2レースでの逆転を目指す立場だが、周冠宇はポジションを奪うのは難しいと考えており、どちらかと言えば、最下位に沈む4点差のハースから9位を守る事に主眼を置いているようだ。
「最近のアルファタウリはとんでもなく速い。ここ数戦はメルセデスやフェラーリと争っているくらいだからね」と周冠宇は語る。
「僕らもさほど離れているわけじゃないけど、手をかけるのは難しい」
「前ではなく後方を見ているとは言いたくないけど、兎に角、自分たちの仕事に集中して、チャンスがあればそれを掴みにいって、どうなるかって感じだね」