F1アメリカGP再審請求…ハースの要請を受けレッドブル、ウィリアムズ、アストンを召喚
ハースF1チームからの要請を受けF1アメリカGPのスチュワードは、レッドブル、ウィリアムズ、アストンマーチンの各チーム代表者を召喚した。中央ヨーロッパ時間2023年11月8日(水)15時よりオンラインで聴聞会が行われる。
既報の通り、10月22日(日)にサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で行われた決勝レースでは、CCTVカメラの不備から複数のトラックリミットが見逃されたと考えられており、ハースはリザルトを覆すべく11月3日(木)、FIA国際競技規定第14条に基づく再審請求権を行使した。
スチュワードはサンパウロGP決勝翌日の11月6日(月)、ハースの書類を受理した事を明らかにすると共に、聴聞会の開催を決定した。また、召喚された3チームだけでなく、希望に応じて他のチームからの出席も許可すると通達した。
再審請求権は「競技中に利用できなかった重要かつ関連する新たな証拠」が事後に見つかった場合、スチュワードの決定に対して再審理を請求する事ができるというものだ。
これは2段階のプロセスからなる。まずは水曜の聴聞会において、ハースが提出する証拠が先の要件を満たすかどうか判断される。要件を満たすと認められた場合のみ、別途、再審理が行われる。
F1アメリカGPのスチュワードはデレック・ワーウィック、フェリックス・ホルター、アンドリュー・マラリュー、デニス・ディーンの4名が務めている。
スチュワードによるとハースが再審理を求めているのは、ターン6のトラックリミットに関するアレックス・アルボン(ウィリアムズ)の調査と、最終的なレースリザルトの2つ公式文書に関連している。
スチュワードはターン6で発生したアルボンのトラックリミットをお咎めなしとしたが、その理由について「手元にある証拠では、違反が発生したと正確かつ一貫して結論づけるには不十分である」と説明し、調査に用いた証拠について「CCTVカメラは含まず」と注記を入れた。
ターン6での走路外走行に関してはアルボンの他に、セルジオ・ペレス(レッドブル)とランス・ストロール(アストンマーチン)、アルボンの僚友であるローガン・サージェントが含まれると見られている。
独「AMuS」の報道によると、ハースの主張が認められ、トラックリミットに関して追加のタイムペナルティが科された場合、7位のストロールと9位のアルボンはポイント圏外に、4位のペレスは10位に降格する。
また、角田裕毅(アルファタウリ)は8位から6位へ、ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)は7位へ昇格するなど、トップ10に関してはリザルトが以下の並びに変動するという。
- 4:ジョージ・ラッセル(メルセデス)
- 5: ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
- 6: 角田裕毅(アルファタウリ)
- 7:ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)
- 8:バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)
- 9:ローガン・サージェント(ウィリアムズ)
- 10:セルジオ・ペレス(レッドブル)
シーズン2戦を残した現段階でハースは、9位のアルファロメオと4点差のコンストラクターズ選手権単独最下位に沈んでいる。