F1ラスベガスGP、混乱の恐れ…グランプリ直前に数万人規模のスト期限
ラスベガスのカジノやホテルで働く従業員によるストライキにより、11月16~18日に開催が予定されているF1第22戦ラスベガスGPが混乱に見舞われる恐れが出てきた。
同地域の労働者約6万人が加入するカリナリー労働組合は11月2日(木)、ラスベガスの大手カジノ会社とのストライキの期限を11月10日午前5時に設定した事を明らかにした。
同労働組合によると、カジノ大手のMGMリゾーツ・インターナショナル、シーザーズ・エンターテインメント、ウィン・リゾーツが期限までに、組合員の求めている給与・労働条件などに合意しない場合、約3万5000人が離職する意向だ。
フリー走行は16日(木)より開始されるが、イベントは前日の15日(水)から始まる。労働組合が提示した期限はグランプリ開始の5日前だ。
労働組合によると、先の3社が経営する18のカジノ・リゾートで雇用されている3万5000人の労働者は現在、雇用契約が切れた状態での労働を強いられている。今年4月以来、契約交渉が行われてきたが合意には至っていない。他にも1万8000人の組合員が他の企業との新たな5年契約の交渉に取り組んでいる。
ストによる影響を受ける可能性があるのはアリア、ベラッジオ、エクスカリバー、シーザーズ・パレス、フラミンゴなど、42の施設に及ぶ。
労働組合はF1の観戦に訪れる観光客に対し、ストが起きた際にはホテルやカジノを利用せず労働者を支援するよう求めると共に、柵やストライキラインを越えないよう注意を促している。
ラスベガスでは1981年と1982年にシーザーズ・パレスGPと呼ばれるF1レースが開催された。41年ぶりとなる開催となる今年は「ラスベガスGP」と名を改め、約5億ドルが投じられた新たな市街地コースでレースが行われる。