F1メキシコGPでのペレスの”リスキー”な試み、理解を示す僚友フェルスタッペン…行き場なしとルクレール
セルジオ・ペレス(レッドブル)が1周目のターン1でリタイヤの可能性すらあるリスキーな追い抜きを狙った事についてチームメイトのマックス・フェルスタッペンは、その理由は理解できると寄り添った。
延べ40万人を超える大観衆が応援に駆けつけたホームグランプリでのオープニングラップでペレスは、ターン1に向けてスリーワイドの首位争いを展開。アウト側からターンインした際に右リアがシャルル・ルクレール(フェラーリ)の左フロントと接触したことで車体後方が宙に浮き、激しく地面に衝突した。英雄のリタイヤに観客は言葉を失った。
地元メディアから「チェコの戦略はリスキーなものだったと思うか?それともやる価値のあったと思うか?」と問われたフェルスタッペンは「ここは彼にとっての母国グランプリだから理解できる」と答えた。
「表彰台に上がりたいと思っていただろうし、アウト側から回り込んでトライした事は十分に共感できる」
「確かに映像を見ると、もう少しスペースを空けた方が良かったかもとは思うけど、一方で成功していれば、とんでもない光景が広がったはずだ」
「表彰台に上がりたいと思う気持ちが強かったんだと思う。でも今回は残念ながら上手くいかなかった」
僅か数百メートルで母国レースを終えたペレスは「リスクを負った」と認めた。
ルクレールは「僕には行き場がなかった。できるだけマックスの方に近づこうとしたけど、あれ以上のスペースは何処にもなかった。チェコは多分、僕の右側にマックスがいるのに気づかないまま、ターンインし始めたんだと思う」として、レーシングアクシデントとの見解を示した。
接触により翼端板を失いながらも3位表彰台に上がったルクレールは「このままだと衝突するって思ったし、実際、その通りになった。兎に角、レースを完走できて本当に驚いたよ」と付け加えた。
スチュワードは一件について、本格的な調査は必要ないとの判断を下した。
2023年F1第20戦メキシコGP決勝レースでは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が3番グリッドからの逆転勝利を飾った。
インテルラゴス・サーキットを舞台とする次戦サンパウロGPは11月3日のフリー走行1で幕を開ける。