グリッド大変動必至? F1メキシコ予選を経て角田裕毅を含む8名と1チームに違反の疑い
2023年F1第20戦メキシコGPのスターティング・グリッドは予選結果から大きく変動する可能性がある。10月28日(土)の公式予選を経て8名のドライバーが調査リストに加えられ、グリッド降格や罰金など、ペナルティの危機に立たされた。
レギュレーション違反が疑われているのはピットレーンでの一件と、フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)がスピンを喫して振られた黄旗に関わる件、そして不必要な低速走行を予防するための指定タイム超過の3件で、現時点で後者を除く2件に関与した5名に召喚状が発行された。
予選3番手のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)と8番手のジョージ・ラッセル(メルセデス)、そして13番手のアロンソは「他者がピットレーンを出るのを不必要に妨害」した疑いがあるとして召喚された。現地16時45分から順次、公聴会が行われる。
ルール上、スチュワードはラップタイムの抹消あるいはグリッド降格ペナルティを科す事ができる。
黄旗に関しては6番手のルイス・ハミルトン(メルセデス)と20番手のローガン・サージェント(ウィリアムズ)が黄旗無視、サージェントと15番手の角田裕毅(アルファタウリ)は他車をオーバーテイクした疑いがあると記録された。
ハミルトンとサージェントは召喚されたが、現時点で角田裕毅はスチュワードからの呼び出しを受けておらず召喚を逃れた可能性もある。角田裕毅はパワーユニット及びギアボックス交換による”バック・オブ・ザ・グリッド”のペナルティが確定している。
黄旗無視に関してはグリッド降格ペナルティが一般的だ。
更にラッセル、19番手ランド・ノリス(マクラーレン)、10番手周冠宇(アルファロメオ)の3名に関しては、不必要に低速走行した疑いがあるとして同じ様に調査が行われる見通しだが、これに関しては特に召喚状は発行されていない。
F1レースディレクターを務めるニールス・ヴィティヒは初日を経て、セーフティーカー・ライン間の最大ラップタイムを1分36秒0に設定した。3名はこれよりも遅いタイムでラップを走行したと記録された。
また、ウィリアムズはピットレーンでの装備品の扱いに関して違反の疑いが持たれている。Q2で角田裕毅がガレージからコースに向かったところ、右リアにウィリアムズのジャッキが引っかかる場面があった。
FIA国際競技規定は「ピットレーン要員や他車を危険に晒す、あるいは不必要に妨げるような方法で機材やタイヤをピットレーンに置いてはならない」と定めている。
1985年のインディ500ウィナー、ダニー・サリバンを含む4名のスチュワードは、ウィリアムズおよびアルファタウリのチーム代表者、そして角田裕毅を召喚した。現地18時より聴聞会が行われる。