独出身のニコ・ヒュルケンベルグがオランダ語に堪能な理由
ハースのF1ドライバー、ニコ・ヒュルケンベルグは西ドイツ出身ながらも、英語に加えてオランダ語とフランス語に堪能で、同じく英独蘭語を話すマックス・フェルスタッペン(レッドブル)と仲が良い。
ザントフォールト・サーキットを舞台とするF1オランダGPは熱狂的なフェルスタッペン応援団、”オレンジアーミー”が大挙し、会場はオレンジ一色に染まるが、ドイツGPがカレンダーから失われた今となっては、ヒュルケンベルグにとってもある種のホームレースである。
オランダ語を流暢に話せる理由についてヒュルケンベルグは「僕が生まれた町はオランダから約2kmとすごく近く、幼少期はそこでカートにかなりの時間を割いて、オランダ人たちと仕事する事が多かったんだ」と説明する。
「だからオランダ語を話せるし、良い思い出がたくさんがある。それにザントフォールトでは以前、フォーミュラBMWやフォーミュラ 3、そしてA1グランプリで何度もレースをしてきた」
ヒュルケンベルグが生まれたエメリッヒ・アム・ラインはオランダの国境と隣接した街で、ザントフォールトまで直線距離で150km、車で2時間ほどの場所にある。
ザントフォールトを熟知しているとは言え、2019年以来、4年ぶりにF1復帰を果たしたヒュルケンベルグにとって、刷新された新たなレイアウトをF1マシンで走るのは今回が初めてだ。
8月25~27日の2023年F1オランダGPに向けてヒュルケンベルグは「素晴らしいコースだと思う。高低差があってバンクもあり、すべてがうまく組み合わさった本当にジェットコースターのようなコースだから、初めてF1マシンでドライブするのが楽しみだ」と語った。
高速で流れるようなコーナーとテクニカルな低速コーナーが混在するザントフォールトでの週末にハースは、VF-23に幾つかのアップグレードを投入する。
チーム代表を務めるギュンター・シュタイナーは「ブレーキダクトとフロントウイングのアップグレードを予定している」と説明する。
「更に、シーズン後半に向けて計画しているクルマの改造に全力で取り組んでいる。我々が作業を続けているのには2つの理由がある」
「1つ目は、アップグレードにより今のクルマをより速くすること、そしてもう1つは、VF-24の方向性を見極めるためだ。そのハードワークっぷりは、新車開発で慌ただしい12月と殆ど変わらない」