2023年F1世界選手権第10戦オーストリアGPが6月30日に開幕を迎え、マックス・フェルスタッペン（レッドブル）が1分5秒742を記録してフェラーリの1-2を阻止。予選を前にした唯一にして最後のフリー走行でトップに立った。角田裕毅（アルファタウリ）は15番手という結果だった。

アップグレードを持ち込んだスクーデリアは予選シムまで両ドライバー共にセッションの大部分をタイムシートの下位で過ごしたが、残り10分を経てソフトを履くと一気に順位を上げ、カルロス・サインツが暫定トップ、シャルル・ルクレールが2番手というタイミングでチェッカーが振られた。

だがその後、ミディアムタイヤを履いたポイントリーダーがサインツを0.241秒上回るラップを披露。土壇場でフェラーリ1-2を阻止した。体調不良でメディアデーを欠席したレッドブルの僚友セルジオ・ペレスは同じくミディアムを履き、0.520秒遅れの5番手につけた。

トップ10圏内組でミディアムを履いて自己ベストを刻んだのは、レッドブル勢と8番手をマークしたフェルナンド・アロンソ（アストンマーチン）の3名のみだった。ソフトとミディアムとのオフセットはコンマ5秒程度と予想される。

メルセデス勢はルイス・ハミルトンが4番手、ジョージ・ラッセルが9番手につけた。ランス・ストロール（アストンマーチン）はケビン・マグヌッセン（ハース）を抑えて6番手をマーク。周冠宇（アルファロメオ）がトップ10最後の一枠に滑り込んだ。

初日を迎えた金曜の現地レッドブル・リンクは晴天に恵まれ、日本時間20時30分からのオープニングセッションは気温28℃、路面温度47℃のドライコンディションでスタートした。公式タイヤサプライヤーのピレリは最も柔らかいレンジのC3からC5までの3種類のコンパウンドを持ち込んだ。

第4戦アゼルバイジャンGP以来、今季2回目のスプリントフォーマットとなるため、FP1が週末唯一のプラクティスとなった。各車はグリーンフラッグと同時にコースイン。パルクフェルメを前に精力的に周回を重ねた。

それにも関わらず、どういうわけかウィリアムズ勢だけは開始冒頭15分間をガレージで過ごした。トラブルがあったわけではなく、チームは「計画通り」と説明した。アレックス・アルボンは11番手、前戦カナダでお預けとなった待望のアップグレードを手にしたローガン・サージェントは17番手と、期待の持てるパフォーマンスを披露した。

気掛かりなのはアルピーヌ勢だ。エステバン・オコンは18番手、ピエール・ガスリーは19番手と揃って下位に沈んだ。

アルファタウリ勢は角田裕毅が15番手、ニック・デ・フリースはチームメイトから1000分の32秒遅れの16番手と、中団の中でやや劣勢に置かれたが、角田裕毅のベストラップはトップ10までコンマ2秒と、途方もなく遅れているというわけではない。

マクラーレンは大規模アップグレードの第一弾をランド・ノリスのみに投入。旧スペックのオスカー・ピアストリ（マクラーレン）は12番手を刻んだが、ノリスは20番手最下位に留まった。

公式予選は日本時間6月30日(金)24時から1時間の日程で開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2023年F1第10戦オーストリアGPフリー走行1（FP1）リザルト

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