F1の外に出よ、とフェルスタッペンを煽るジェンソン・バトン
フェルナンド・アロンソを引き合いに出してジェンソン・バトンは、「世界最高のドライバー」という称号を得るためにはF1以外のカテゴリーでも実力を証明しなければならないとして、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)を焚き付けた。
25歳のオランダ人ドライバーは、2014年に史上最年少F1デビュー(17歳165日)を果たすと、最年少入賞、最年少優勝記録を更新。2021年にホンダパワーと共に初のF1ワールドチャンピオンを獲得した。
そして翌年にシーズン最多優勝記録となる15勝を挙げて2連覇を果たすと、今季も開幕7戦で5勝を挙げて選手権争いをリード。前戦スペインGPではネルソン・ピケと並ぶ通算3回目のグランドスラムを達成した。
これについて2016年のF1王者ニコ・ロズベルグは 「僕らは今、シューマッハ、ハミルトン、セナに並ぶ真に歴史的な偉大さを目の当たりにしている。本当に信じがたい桁外れのパフォーマンスだ」と舌を巻いた。
ただ、通算309戦を経てSUPER GTやル・マン24時間レース、NASCARなど、幅広いカテゴリーでレースを続ける2009年のF1ワールドチャンピオンは、”世界最高”の称号を得るためには他のカテゴリーでもその腕を示す必要があるとの考えを示した。
バトンは英タイムズ紙とのインタビューの中で「マックスは最も偉大なドライバーとして名を残す可能性が十分にあるけど、F1の外に出なければ世界最高のドライバーにはなれないという考え方が僕は好きなんだ」と語った。
43歳のイギリス人ドライバーは、F1を離れてトヨタと共にル・マンで2連覇を果たし、その後F1復帰を果たしてアストンマーチンと共に快進撃を続けているマクラーレン・ホンダ時代のチームメイト、アロンソに触れた。
「フェルナンドは驚異的な仕事をした。F1を離れてル・マンとデイトナに参戦し、その両方で勝利を収め、ル・マンでは再び優勝してみせた。40歳を過ぎてなお、彼のパフォーマンスは衰えていないと思う」
アロンソは「ル・マンにもう一度出るなら、マックスと一緒に出たい」と述べ、再び耐久レースの最高峰でステアリングを握るなら、将来的な参戦に意欲を示しているフェルスタッペンとクルマを共有したいと語っている。